むらがたとまちがた

テーマ:まちづくり
市議会議員選挙投票日から2日となりましたが、各所で選挙の総括や論評が行なわれていることでしょう。まずはともかく、ご当選なさいました新議員の皆様、おめでとうございます。

さて、投票日の前日のことです。たまたま請求書配りの途中にスタンドに立寄っておりましたら、一台の車がす~っと入って参りまして、洗車場に停まったかと思いましたら、スキンヘッドのこわそうなおっちゃんが降りてまいります。「だれや~?」思て近づいて参りますと、向こうが手を振ります。

私、度の弱いめがねをかけておりまして、その距離ではだれやわかりませんので、もうちょっと接近します。すると、「な~んや○○君か~」。旧伊香郡の山間の集落に住む知人ですがな。

「どうしたん、こんなとこまで出てきて、選挙応援せんでええの?」と冗談半分で聞きましたら、「いやもう弱ってますんや、そのことで」「どうしたん?」

「うちの近所から出てますんやけどね、ほんなもん近隣の在所と合わせても、当選ラインなんかとてもとてもはるか遠て、見えて来ませんがな。ほんま何考えて立候補しとるんやろなぁ。共倒れやで~」「ほうか、大変やろなあ、確かに仰山出てやあるもな~。旧○○町から」

「社長、だれか応援してやはりますん?」「うん、まあな、△△さん」「あっ、あの人ね。もう楽勝ですやん。」「いや、そんなんわからへんでぇ。市域が広がったし、選挙は水もんやもん」

「社長、5票のうち1票もらえませんか?」「5票って何よ。オレ、女房、おふくろ、うちは有権者3人しかいてへんがな」「いや、家族だけでなくいろいろありますやろ」「ないよ、ほんなもん。オレの言うこと聞く奴なんかおるかい。あ、××(所長)どう?」「いや、もちろん、これから頼みますがな」

てことで、彼を助ける気などさらさらなかったわけですが、「あぁ、ムラの選挙も大変やな~」と半ば同情にも似た感情で、彼の立ち去る後姿を見送っていたわけです。

ところがだぁ!選挙が済んで唖然。彼が「どうしようもない、助けてくれ」、と頼みに来たその候補が、彼に言わせれば楽勝のはずだった私の推す候補をはるかにしのぐ票を獲得して上位当選しているではありませんか。「こら、○○!ええ加減なことぬかすなよ」とこの場を借りて言わしてもらお(笑)

その候補者がその得票に値する人物だったのも事実でしょう。しかし、これとよく似た構図が新市内全域に広がっていたんでしょうね。「ムラ型選挙」と見せかけて、「1票だけ分けて頂戴」と狙いを定めてまちの票に「むらがった選挙」。

それにしても、ポスター、選挙カー、朝立ち、身内だけの演説会、電話作戦、桃太郎等々、面倒くさいことはもうやめにしようぜ!という「マチ型選挙」は、やはり「間違った選挙」なんでしょうな。

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