複雑なアドバイス
テーマ:石油
2014/08/04 08:56
2年ほど前のことになりますが、日曜日に店番していた時に、夕方お越しになったご夫婦連れのお客様。「体にいい油はどれ?」と聞かれまして、「う~ん」と考えてたら、「そんなもんねぇか」。「いやいや、胡麻油とかえごま油とか」。結局、胡麻油三兄弟をお買い求め下さいました。
「ここはナニ、油屋なの?」「はい、油屋です」「ふぅ~ん、油だけでやってるの?」「いや、まあガソリンスタンドもやってるんですけど...」って言ったら、「あっそぉ~、うちも13年前までガソリンスタンドやってたのよ」
「どこでですか?」「横浜」「マークは?」「ゼネラル」「うちはエネオスですわ」「あ~ん、日本石油ねぇ」「あっ、そうそう、ゼネラルの前は出光だった。それで、マーク替えした時にたんまりともらった」「は~ぁ、いい時代でしたねぇ」
ちなみに、昔はガソリンスタンドの数が制限されていた時もあり、幹線道路沿いの量販店には「マーク替え」と称して元売間の激しい引き抜き合戦が行われ、当然マーク替えを行なった店にはそれなりのおいしい対価が支払われていたわけです。
「しかし、いい時におやめになりましたねぇ、スタンド」「だってさ、全然合わないでしょ、リッター10円でどうやってやれっていうの?」「ね~ぇ、ホントですよねぇ」「何でやめないの?」「何でって、そんな簡単にやめられるもんじゃないでしょ」
「あら、そ~ぉ」「お客さんや従業員のことも考えますとねぇ」「あぁ、そうかぁ。でも、絶対こういう特徴のある油とかを伸ばしていって、スタンドはさっさとやめた方がいいよ」「はあ、何とか伸ばせるように頑張ります。」
「「じゃ~ね、早くおやめなさいよ」。そう言って、口髭をたくわえた銀髪の格好いい紳士は奥さんと仲良く並んで店を立ち去って行った。しかし、早々とスタンドを畳んだ人たちは何で皆こうも表情が明るいのか....。
あれから2年。周辺のスタンドはさらに減り、ガソリンの売上はもっと減り...。くそっ、こうなりゃ意地か(笑)
「ここはナニ、油屋なの?」「はい、油屋です」「ふぅ~ん、油だけでやってるの?」「いや、まあガソリンスタンドもやってるんですけど...」って言ったら、「あっそぉ~、うちも13年前までガソリンスタンドやってたのよ」
「どこでですか?」「横浜」「マークは?」「ゼネラル」「うちはエネオスですわ」「あ~ん、日本石油ねぇ」「あっ、そうそう、ゼネラルの前は出光だった。それで、マーク替えした時にたんまりともらった」「は~ぁ、いい時代でしたねぇ」
ちなみに、昔はガソリンスタンドの数が制限されていた時もあり、幹線道路沿いの量販店には「マーク替え」と称して元売間の激しい引き抜き合戦が行われ、当然マーク替えを行なった店にはそれなりのおいしい対価が支払われていたわけです。
「しかし、いい時におやめになりましたねぇ、スタンド」「だってさ、全然合わないでしょ、リッター10円でどうやってやれっていうの?」「ね~ぇ、ホントですよねぇ」「何でやめないの?」「何でって、そんな簡単にやめられるもんじゃないでしょ」
「あら、そ~ぉ」「お客さんや従業員のことも考えますとねぇ」「あぁ、そうかぁ。でも、絶対こういう特徴のある油とかを伸ばしていって、スタンドはさっさとやめた方がいいよ」「はあ、何とか伸ばせるように頑張ります。」
「「じゃ~ね、早くおやめなさいよ」。そう言って、口髭をたくわえた銀髪の格好いい紳士は奥さんと仲良く並んで店を立ち去って行った。しかし、早々とスタンドを畳んだ人たちは何で皆こうも表情が明るいのか....。
あれから2年。周辺のスタンドはさらに減り、ガソリンの売上はもっと減り...。くそっ、こうなりゃ意地か(笑)
フルハウス
テーマ:石油
2014/07/31 09:23
ほんま、どうでもええことなんやけど、嬉しくなることってありませんか?昨日、軽自動車の燃料が少なくなっているので、馬車道の突き当りにあるうちのスタンドで給油しようと三叉路で停車中に、ヤマトの宅急便のトラックがちょうどスタンドに入ったところでした。
発進したところで、今度は別の車がスタンドへ。おっと、私の車の給油する場所は大丈夫かな、と思うくらい小さなスタンドです(敷地は広いけど)。計量器は2台で、それぞれハイオクとレギュラー、レギュラーと軽油のシングル仕様。アイランドの両側に車が2台ずつ入って、MAX同時給油できる車は4台。
私が入店した時は、私と同じ計量器でヤマトのトラックに軽油を給油。反対側で私の軽自動車にレギュラーを給油。もう一つの計量器で別の乗用車にレギュラーを給油という状態でした。
常時こんな状態なら嬉しいのですが、幹線道路から外れた私と同じくらいの年齢のひなびたスタンドです。なかなか、3台同時給油というのはそうそうありません。しかも、朝夕の繁忙時間帯ではなく昼間です。
居合わせた所長に冗談で「あと、一台ハイオク車が来たらフルハウスやな」と言いますと「ほんまですねぇ」。「今までフルハウスになったことある?」と聞くと「いやぁ、あったかな~?ないかもなあ。待機中の車も入れていっぱいになることはありますけどね」と。
そこへ北から一台の車が。「おっ!来たっ」と咄嗟に言うと所長が「いや、これはレギュラーですわ」。レギュラーはふさがっているので同時給油とはならず待機になります。と思いきや、お客さん急がれていたのか給油がすぐに出来ないと見るや、さっと去って行かれました。
あ~ぁ、まあそんな上手くはいきませんわね。ハイオク車なんか滅多に来んし、とちょっと落胆していた尻から、「あ、ホンマに来た!」という所長の声。何かスロットマシンで7,7,と来てもう一丁7が来た感じ。そう、女性の運転するハイオク車が滑るように入って参りました。
これで目出度く4台同時給油のフルハウス完成。
![](../../resources/member/000/070/0202603/2LpS7OF3.jpg)
偶然が生み出したちょっと嬉しい午後のひとときでした。この後、何もええことなかったけどね。
発進したところで、今度は別の車がスタンドへ。おっと、私の車の給油する場所は大丈夫かな、と思うくらい小さなスタンドです(敷地は広いけど)。計量器は2台で、それぞれハイオクとレギュラー、レギュラーと軽油のシングル仕様。アイランドの両側に車が2台ずつ入って、MAX同時給油できる車は4台。
私が入店した時は、私と同じ計量器でヤマトのトラックに軽油を給油。反対側で私の軽自動車にレギュラーを給油。もう一つの計量器で別の乗用車にレギュラーを給油という状態でした。
常時こんな状態なら嬉しいのですが、幹線道路から外れた私と同じくらいの年齢のひなびたスタンドです。なかなか、3台同時給油というのはそうそうありません。しかも、朝夕の繁忙時間帯ではなく昼間です。
居合わせた所長に冗談で「あと、一台ハイオク車が来たらフルハウスやな」と言いますと「ほんまですねぇ」。「今までフルハウスになったことある?」と聞くと「いやぁ、あったかな~?ないかもなあ。待機中の車も入れていっぱいになることはありますけどね」と。
そこへ北から一台の車が。「おっ!来たっ」と咄嗟に言うと所長が「いや、これはレギュラーですわ」。レギュラーはふさがっているので同時給油とはならず待機になります。と思いきや、お客さん急がれていたのか給油がすぐに出来ないと見るや、さっと去って行かれました。
あ~ぁ、まあそんな上手くはいきませんわね。ハイオク車なんか滅多に来んし、とちょっと落胆していた尻から、「あ、ホンマに来た!」という所長の声。何かスロットマシンで7,7,と来てもう一丁7が来た感じ。そう、女性の運転するハイオク車が滑るように入って参りました。
これで目出度く4台同時給油のフルハウス完成。
![](../../resources/member/000/070/0202603/2LpS7OF3.jpg)
偶然が生み出したちょっと嬉しい午後のひとときでした。この後、何もええことなかったけどね。
いつかはイノブタ
テーマ:石油
2014/05/15 08:59
この間、自転車で走っていたら後ろから来た車から「プッ」と合図され、振り向いたら某社の社長さん。長年乗っておられた紺のクラウンからハイブリッドのクラウンに変わってますやん。
その日の夜、とある団体の会合でお会いしたのですが、「今日自転車乗ってたところ車で通り過ぎたけど知らん顔してたなぁ」と言われまして、「いや気づいておりましたよ。しかし、えらいガソリン食わん車に乗り換えやありましたなあ」
社長さん、うちのお得意さんなんですが、「すまんなぁ。けど全然ガソリン減らんわ」と。すると、この会合に居合わせた別の社長さんも「そやろ~、全然燃費ちゃうやろぉ。油甚さんでの給油、月に1回くらいになってもたわ」
そうや、この社長さんもハイブリッドに変えやったんや。「確かにそれではうちの請求書の発行費用も出ませんがな」と冗談を言ってみたものの、世の中の流れは完全にハイブリッドですな。
この方たちは、1円でも安いガソリンを求めてという類の消費者ではありませんで、むしろあまりガソリンの値段なんかを気にせずに買って下さるありがたいお客さんだったわけですが、最近こうした層の方たちでも結構ハイブリッドに乗り換えてる方多いですね。
プリウスはちょっと乗りたくないけど、クラウンなら、というところなんでしょうか。ところで、ハイブリッドって「かけあわせ」とか「混血」ってことなんでしょうけど、語源はラテン語の「hybrida ヒュブリダ」すなわち、豚とイノシシの掛け合わせである「イノブタ」らしいですね。
「何だよ、イノブタかよぉ~」と失望して元のガソリン浪費車に戻ってくれるような人はいんわな。「いつかはクラウン」と言われて来ましたが、「いつかはハイブリッドクラウン」の時代到来か。
その日の夜、とある団体の会合でお会いしたのですが、「今日自転車乗ってたところ車で通り過ぎたけど知らん顔してたなぁ」と言われまして、「いや気づいておりましたよ。しかし、えらいガソリン食わん車に乗り換えやありましたなあ」
社長さん、うちのお得意さんなんですが、「すまんなぁ。けど全然ガソリン減らんわ」と。すると、この会合に居合わせた別の社長さんも「そやろ~、全然燃費ちゃうやろぉ。油甚さんでの給油、月に1回くらいになってもたわ」
そうや、この社長さんもハイブリッドに変えやったんや。「確かにそれではうちの請求書の発行費用も出ませんがな」と冗談を言ってみたものの、世の中の流れは完全にハイブリッドですな。
この方たちは、1円でも安いガソリンを求めてという類の消費者ではありませんで、むしろあまりガソリンの値段なんかを気にせずに買って下さるありがたいお客さんだったわけですが、最近こうした層の方たちでも結構ハイブリッドに乗り換えてる方多いですね。
プリウスはちょっと乗りたくないけど、クラウンなら、というところなんでしょうか。ところで、ハイブリッドって「かけあわせ」とか「混血」ってことなんでしょうけど、語源はラテン語の「hybrida ヒュブリダ」すなわち、豚とイノシシの掛け合わせである「イノブタ」らしいですね。
「何だよ、イノブタかよぉ~」と失望して元のガソリン浪費車に戻ってくれるような人はいんわな。「いつかはクラウン」と言われて来ましたが、「いつかはハイブリッドクラウン」の時代到来か。
ガソリンか軽油か
テーマ:石油
2014/04/01 09:50
先日、日曜日にスタンド出勤した時のこと。私があるお客さんの車に給油している時に、もう一人のスタッフが大きなワゴン車で来店した別の女性客と何やら問答している様子。後で「どうしたん?何かあったん?」と聞いてみると、
どうやらその女性に、「この車ガソリン車か軽油車かどっちかわかりますか?」って聞かれたらしく、「音でわかるでしょ。軽油車ならエンジンがカラカラ言いますやん」と答えると、「へぇ~、わかりますぅ~?他に何か見分け方ないんですか?」と。
「そうですねぇ、給油口にもガソリン、軽油の名前が書いているし、軽油車はキャップが赤色になってます。それから車検証を見ても燃料が書かれてますよ」と説明したそうな。
まあ、私も今でこそ、その違いを見分けられるようになってきましたけど、素人であればなかなか見分けがつかないでしょうし、まして女性。セルフなどでも「軽自動車」には「軽油」だろうと入れ間違える人もたまにいるそうな。
さらにその女性、「もうこの車、燃料スッカラカンみたいなんで入れてほしいんですけど」と言うので、スタッフが「わかりました」と給油しようとすると全然入らない。
おかしいと思い「全然入りませんよぉ」と言うと、「えぇ!でもこれ空(E)の方に針が振り切れてますよ」と彼女。スタッフがメーターを見ると、案の定満タン(F)の方に針が。
「確かにEとFは見分けにくいもんな」と私が言うと、「ええ、でもね、彼女車屋さんなんですよ」。オイオイ、まじかよ。
どうやらその女性に、「この車ガソリン車か軽油車かどっちかわかりますか?」って聞かれたらしく、「音でわかるでしょ。軽油車ならエンジンがカラカラ言いますやん」と答えると、「へぇ~、わかりますぅ~?他に何か見分け方ないんですか?」と。
「そうですねぇ、給油口にもガソリン、軽油の名前が書いているし、軽油車はキャップが赤色になってます。それから車検証を見ても燃料が書かれてますよ」と説明したそうな。
まあ、私も今でこそ、その違いを見分けられるようになってきましたけど、素人であればなかなか見分けがつかないでしょうし、まして女性。セルフなどでも「軽自動車」には「軽油」だろうと入れ間違える人もたまにいるそうな。
さらにその女性、「もうこの車、燃料スッカラカンみたいなんで入れてほしいんですけど」と言うので、スタッフが「わかりました」と給油しようとすると全然入らない。
おかしいと思い「全然入りませんよぉ」と言うと、「えぇ!でもこれ空(E)の方に針が振り切れてますよ」と彼女。スタッフがメーターを見ると、案の定満タン(F)の方に針が。
「確かにEとFは見分けにくいもんな」と私が言うと、「ええ、でもね、彼女車屋さんなんですよ」。オイオイ、まじかよ。
暑い京都で寒い話
テーマ:石油
2013/08/09 09:15
AIJ投資顧問による年金消失事件というのがありましたが、あれを受けまして代行割れしている厚生年金基金は早よう解散しなさい、という法律が6月に成立したそうです。
厚生年金基金て何?という方もいらっしゃるでしょう。説明しだすとややこしいのですが、企業が掛金を負担して普通の厚生年金に加えて従業員に若干割増の年金がもらえるようにしましょ、というもので、例えば私の会社が属している京滋石油厚生年金基金は京都と滋賀のガソリンスタンドが加盟しております。
ややこしいのは、割増部分だけでなく、本来国が支給する年金の一部も基金が掛金を徴収し運用を委託されているのですが、その代行部分を賄う資産すら不足している基金が何と全国560基金のうち9割に達しているのです。
私どもの基金もその例外ではありませんで、昨日解散に向けての説明会があり出席してまいりました。受給者の立場として割増分がカットされるのはやむを得ないと思いますが、代行不足分を各企業が負担しなければならず、事業主としてはなかなか気が重いですわ、これ。
しかし聞かされる話は寒いのに、とにかく京都は暑いわ。暑すぎ。しかも京都と言っても便利なところなら大津と変わらへんでええけど、竹田駅から徒歩15分くらいのとこ。Googleの簡易地図を印刷して持って行ったら道に迷いまして、結局うだるような暑さの中、全身ゆで卵になりそうになりながら30分くらい歩きました。
汗も1年分くらい掻いたような気がしますがな。説明会は3時までの予定やったのに皆熱心で質問しょうる、しょうる。それも結構鋭いやん。おまんらほんまに油売ってるんかいな、と思うほど賢そうな人も居ましたわ。あなどれません。4時の電車に乗らなあかんので、3時20分に退出。
そこから竹田駅まで走ったけど、足があかん、自分の足で無いみたいに情けないことになってる。4時発の新快速には間にあったけど、途中緊急地震速報とやらで電車止まりくさった。奈良で大地震とかいう噂やったけど、誤報だったらしい。何じゃそりゃ、気象庁ええ加減にしとけよ。
しかし、電車の中で一番に唸りだしたのは私のタブレットでしたわ。すわ何事かと思ったら、あちこちで同じような音がビービーと。ずっと静かにしていた旧型の私の携帯電話。やっぱりあんたは偉いわ。
厚生年金基金て何?という方もいらっしゃるでしょう。説明しだすとややこしいのですが、企業が掛金を負担して普通の厚生年金に加えて従業員に若干割増の年金がもらえるようにしましょ、というもので、例えば私の会社が属している京滋石油厚生年金基金は京都と滋賀のガソリンスタンドが加盟しております。
ややこしいのは、割増部分だけでなく、本来国が支給する年金の一部も基金が掛金を徴収し運用を委託されているのですが、その代行部分を賄う資産すら不足している基金が何と全国560基金のうち9割に達しているのです。
私どもの基金もその例外ではありませんで、昨日解散に向けての説明会があり出席してまいりました。受給者の立場として割増分がカットされるのはやむを得ないと思いますが、代行不足分を各企業が負担しなければならず、事業主としてはなかなか気が重いですわ、これ。
しかし聞かされる話は寒いのに、とにかく京都は暑いわ。暑すぎ。しかも京都と言っても便利なところなら大津と変わらへんでええけど、竹田駅から徒歩15分くらいのとこ。Googleの簡易地図を印刷して持って行ったら道に迷いまして、結局うだるような暑さの中、全身ゆで卵になりそうになりながら30分くらい歩きました。
汗も1年分くらい掻いたような気がしますがな。説明会は3時までの予定やったのに皆熱心で質問しょうる、しょうる。それも結構鋭いやん。おまんらほんまに油売ってるんかいな、と思うほど賢そうな人も居ましたわ。あなどれません。4時の電車に乗らなあかんので、3時20分に退出。
そこから竹田駅まで走ったけど、足があかん、自分の足で無いみたいに情けないことになってる。4時発の新快速には間にあったけど、途中緊急地震速報とやらで電車止まりくさった。奈良で大地震とかいう噂やったけど、誤報だったらしい。何じゃそりゃ、気象庁ええ加減にしとけよ。
しかし、電車の中で一番に唸りだしたのは私のタブレットでしたわ。すわ何事かと思ったら、あちこちで同じような音がビービーと。ずっと静かにしていた旧型の私の携帯電話。やっぱりあんたは偉いわ。