一揖

テーマ:言葉・漢字
ある小説を読んでおりましたら、「〇〇は起立して、一揖(いちゆう)した」という文に出くわしました。ほぉ~、一揖とは初めて聞いた。まあ、前後の文脈から多分お辞儀をしたんだろうと想像したのですが、では一礼とどう違うのか?

神社での参拝の際に「二礼二拍手一礼」あるいは「二拝二拍手一拝」という作法があることはご存知だと思いますが、この「礼」「拝」「揖」などは神社祭式特有の専門用語だそうな。

まず「拝」とは腰を90度折り曲げる最も丁寧なお辞儀のことで、「揖」とはそれに次ぐ丁寧なお辞儀で、腰を45度の角度で曲げる「深揖」(しんゆう)と、腰を15度の角度で曲げる「小揖」(しょうゆう)との二種があるとのこと。

さらに「礼」とは「拝」や「揖」の総称なんですね。私の場合、とても90度に曲げるようなお辞儀はしておりませんで、せいぜい深揖レベルですね。

辞書によれば「揖」の元来の意味は、① 笏(しゃく)を持ち、上体をやや前に傾けてする礼。② 中国の昔の礼の一。両手を胸の前で組み、これを上下したり前にすすめたりする礼。のようでして若干意味が異なってきておりますね。

「揖」という字はむしろ「揖斐川」とか「揖保乃糸」の印象が強いのですが、旁の「口+耳」は「耳と目をくっつける」という意で、手偏が加わると両手を胸の前でくっつけるという意味になるようです。

さて冒頭の小説ですが、その後に「〇〇はソファから腰をあげて、もう一度低頭した」とあり、最後に「〇〇は三度目のお辞儀をした」という表現がありました。登場人物の〇〇は明らかに三回「礼」をしたわけですが、作者は意図的に「一揖」「低頭」「お辞儀」と書き分けたのでしょう。

今日はお多賀さんへの朔日参り。礼の角度を意識しながらお詣りして来たいと思います。

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