常という字

テーマ:言葉・漢字
昨日は、長浜信用金庫さんの通常総代会が開催され、N理事長が会長に就任され、Y専務理事が後任の理事長に昇格されました。ま、既定路線の交代であったわけですが、こういう場合でもご挨拶の時には「図らずも」とおっしゃるのがお決まりで日本語というものは面白いですね。

会場の正面には「通常総代会」という大きな看板が吊られておりましたが、ふと「常」っていう字は「上の冠部分+吊」から成っているんかな~ということが気になったのですが、上の冠部分はウ冠でもないし、ワ冠でもないし、ツ冠でもないし、何やろ?

いや待てよ、あれはもしかしたら、「尚+巾」の可能性もあるやん。どっちやろ?などと考え始めますと、「尚」が頭につく字が、「當」「賞」「裳」「堂」「党」などと次々と思いつきます。こりゃ、こっちの可能性が高いな、と目星をつけます。

帰って調べますと、「尚」という字は、「向(まど)」+「八(わかれる)」の会意文字(2つの意味が合体した文字)で、空気抜きの窓から空気が上にたち上って分散することを示し、上(にあがる)の意味も含むとありますが、形声文字(意味と音の合体した文字)の音符としての役割が多いようです。

「當」は田畑の売買をする際、それに相当する他の地の面積をぴたりと引きあてて取引をすることを指し、「賞」は「尚+貝」というよりも意味的には「當+貝」、つまり財貨(貝)が当たるってことなんですね。

「党」という字は略字だそうで、元は「黨」すなわち「尚+黑(くろ)」の形成文字なんですね。多く集まるという意味を含むのですが、「仲間でやみ取引をするので黒を加えた」と辞書には書かれております。ま、政党のイメージそのものですね。

さて、先の「常」はやっぱり「尚+巾」だったのですが、これは元々衣裳の「裳」と同じく長いスカートを表す文字なんだそうです。そこから時間が長い、いつまでも長く続くの意味に変化したようです。

スピーチが長いのはスカートが長いのと同様、評判がよろしくないわけでございますが、地元に密着する長信さんの健全経営がいつまでも長く続くことを願ってやみません。

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