山門と三門 

テーマ:よもやま話
今年の長浜きもの大園遊会は八幡宮で大抽選会が行われたようですね。例年会場となっている大通寺が現在山門の改修工事中というのが、おそらくその理由でありましょう。

さて通常我々は、お寺の門を「山門」と呼びますが、その理由は中国でお寺を「◯◯山」と山号で呼んだことに由来するそうです。大通寺の山号って御存知ですか?ちょっと難しいんですが「無礙智山(むげちさん)」といいます。

「礙(げ)」の字義は「石が邪魔して足をとめること」から「さまたげ」の意。従って「無礙(むげ)」は「何ものにも妨げられないこと」。融通無碍(ゆうずうむげ)の無碍と同義ですね。何ものにも妨げられない智ですから、「無礙智」とは諸仏の智慧を指すそうであります。

ところで、10/14の朝日新聞の記事によれば、京都の知恩院と東福寺、この2つのお寺の場合は山門ではなく「三門」と書くんだとか。「三門」とは何ぞや?三解脱門の略で「空(くう)」「無相(むそう)」「無作(むさ)」という悟りに通じる三つの解脱の境地を門という形で表しているそうです。
知恩院
東福寺

空は「物事にこだわらない」、無相は「見かけで差別しない」、無作は「欲望のままに求めないこと」。三門(山門)は「五間三戸二階二重門」が共通。つまり、柱で5つに間仕切りされたなかに、3つの扉口があり、2階建てで屋根が2つあるというわけです。

ちなみに中央、左右、と3つ開いている扉口のどれが、先の「空門」「無相門」「無作門」かは決まってないそうです。それはそうでしょうね。物事にこだわらない、とか見かけで差別しない、とか言うてるわけですから。

なまんだぶつ、なまんだぶつ。今日は三門文士やな。

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