沢宏靱展

テーマ:まちづくり
昨日は、11時頃まで市役所で会議、午後は1時半から教育委員会議だったのですが、いったん家に戻るのも中途半端なので、長浜城歴史博物館で開催中の「沢宏靱展」を観に行くことに。

没後30年を記念してとのことですが、この方生家が神戸町、曳山博物館広場前の現在1000円ショップになっているところで、我が家からも極めて近い。ただそれだけなら、もしかしたら行かなかったかもしれないんですが、数日前に開催された第3連合自治会の人権学習会で、

講師で来られていた長浜城のM学芸員さん曰く、「昔、帝展というのがあって、1回でも入選したら一流の画家として認められたわけですが、沢宏靱は3年連続で入選しているすごい画家なんです」。長浜ゆかりのそんな画家が居たとは。

ポスターやチラシに出ていたのがその入選作である「機(はた)」や「牟始風呂」。100号を超える大作がいきなり導入部に展示されておりまして、これだけでも「お゛~っ」という感じ。こうしたほのぼのしたタッチの作品だけではなく、「海女」「潮」など大胆な構図、配色の作品もあります。

さらに、伊吹山や稲架杭(はさくい)に代表される湖北の冬の風景、月下の海のシリーズ等々、2階と3階の展示室のほぼ全てにわたって展示された作品の数々。解説をじっくり読みながら、息を呑んで小一時間これぞ絵画鑑賞に浸る、という時間を過ごすことができました。

途中、けたたましく入場してきた観光の団体客のおっちゃん、おばちゃんたち。「何やいな、これ長浜城と関係あるんかいな」。そうか、確かにね、常設展を期待してきた観光客は思惑外れかな。それでも、「ほぉ~、すごいな、この絵」と聞こえて来るとほっといたします。

あ、そうそう、実は個人的に一番気に入ったのは最初の方に5点並んでいた掛軸のうち「鯉」「藤」「鶉」の絵の3つ。筆致、色遣い、配置が完璧に私のツボに嵌りました。くんさんのお父さんが寄贈された小品「白梅」「唐獅子」も展示されてましたよ。

それにしても、前回の「湖北の観音」特別展といい、今回の「沢宏靱展」といい、長浜城歴博の企画展は秀逸ですね。関係者の皆さまに敬意を表するとともに、一人でも多くの市民の方々が観覧されますことを希望いたします。


(追記)
沢宏靱(こうじん)さん、本名は「ひろし」さんで、「日露支」と書くそうです。明治38年(1905年)生まれですから日露戦争の翌年。しかし、日本、ロシア、支那が名前に入っているなんて壮大ですね。本人は気に入らなかったんかもしれませんけど。

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