棒に振る
テーマ:言葉・漢字
2012/10/05 09:03
先日、りんぽんさんが「棒にふる」というタイトルで書かれておりましたが、「それまでの努力や成果を無にする。ふいにする」という意味で「棒に振る」という言い方をします。
この言葉、語源ははっきりしないようですが、「棒手振り」から来ているというのが有力な説のようです。「棒手振り」というのは「ぼてふり」と読みますが、「商品を天秤棒で担ぎ声を掛けながら売り歩くこと。またその商人」。私どもの店にも天秤棒と油桶が残っておりますが、うちの先祖も油の「棒手振り」をやっていたわけです。
さて棒手振りは、担いだ荷を全部売り払ったところで規模も小さく利益も上がりません。従って「必死に歩き回って売り切ってもあまり得をしない」、儲からないので店を持てず已む無く「一生天秤棒を振り続ける」、といったことから生まれた言葉と言われているようです。
がしかし、それなら何故「棒を振る」ではなく「棒に振る」なのかよくわかりません。これについては明快な解答はどこを見ても見当たりませんでした。
「棒に」と使う用法としては、「足を棒にして」とか「台詞を棒に読む」などがありますが、棒というのは「一直線で単調で変化の無いこと」を意味します。人生を単調でつまらないものにするという意味で「人生を棒に」という言い方はできるような気がします。
とすると「棒にする」でもいいようなものですが、「棒は振るもの」なので、掛詞で「棒に振る」と誰かが言い始めてそのまま定着した、というのが順当なところでしょうか。
昨日の大リーグアメリカンリーグ東部地区最終戦は、イチロー、黒田、松坂と日本人のオンパレード。棒を振って新天地に生き場所を確保したイチローと、大リーグでのていたらくで日本での栄光を棒に振りそうな松坂。スポーツの世界は非情ですな。
この言葉、語源ははっきりしないようですが、「棒手振り」から来ているというのが有力な説のようです。「棒手振り」というのは「ぼてふり」と読みますが、「商品を天秤棒で担ぎ声を掛けながら売り歩くこと。またその商人」。私どもの店にも天秤棒と油桶が残っておりますが、うちの先祖も油の「棒手振り」をやっていたわけです。
さて棒手振りは、担いだ荷を全部売り払ったところで規模も小さく利益も上がりません。従って「必死に歩き回って売り切ってもあまり得をしない」、儲からないので店を持てず已む無く「一生天秤棒を振り続ける」、といったことから生まれた言葉と言われているようです。
がしかし、それなら何故「棒を振る」ではなく「棒に振る」なのかよくわかりません。これについては明快な解答はどこを見ても見当たりませんでした。
「棒に」と使う用法としては、「足を棒にして」とか「台詞を棒に読む」などがありますが、棒というのは「一直線で単調で変化の無いこと」を意味します。人生を単調でつまらないものにするという意味で「人生を棒に」という言い方はできるような気がします。
とすると「棒にする」でもいいようなものですが、「棒は振るもの」なので、掛詞で「棒に振る」と誰かが言い始めてそのまま定着した、というのが順当なところでしょうか。
昨日の大リーグアメリカンリーグ東部地区最終戦は、イチロー、黒田、松坂と日本人のオンパレード。棒を振って新天地に生き場所を確保したイチローと、大リーグでのていたらくで日本での栄光を棒に振りそうな松坂。スポーツの世界は非情ですな。