春秋座で吠える

テーマ:曳山・歌舞伎
この間まで冬だったのに気がついたら灼熱の夏。春と秋を失った亜熱帯日本。だからというわけでもございませんが、昨日は京都芸術劇場「春秋座」へ行って参りました。

実は、3年前に長浜曳山祭を見に来られ、たまたま当店にお立ち寄り下さったことを契機にお知り合いになりました京都造形芸術大学の田口章子教授から、昨年の秋に突然メールが届きまして、同大学の「日本芸能史」という公開講座で「長浜曳山まつり」を取り上げたいのだが、というご依頼がございました。

今年度は特にその講座の10周年ということで「芸能と芸道」をテーマに前期(芸能13講座)、後期(芸道12講座)計25講座が行なわれるのですが、前期の最後を締めくくる講座。名誉なことですので断る理由もなく、曳山博物館と相談し、出場を快諾いたしました。

理論的な話と実演で1時間10分。話の方は曳山博物館のN学芸員さんにお任せすることになったのですが、問題は実演。曳山祭と言えば子どもが主役。しかし平日であり、子どもを連れて行くわけにもいかず、結局子ども歌舞伎の無声映像を背景に、ドラゴンスリーさんの三味線と私の大夫で素浄瑠璃を行なう、ことになっちまったんですわ。
地下から運びだされる演台
やる前に、自分たちの子ども役者時代の体験談や三役修業塾の概要、演目(太功記十段目)説明をひと通り行ないまして、「義太夫の節というのは眠くなるようにできておりますので、皆さまが聞いていてお眠りになられましたら大成功ですが、途中、奇な声を発して安眠妨害をすると思います。ご迷惑でしょうが30分ご辛抱下さい」

などと言い訳をいたしまして、始めました。
こんな広い会場に
お客さんいっぱいだったんですよ。講義ですから学生が中心なんですが、前列の方は受講料を払って参加しておられる熱心な一般聴講者の方も。

浄瑠璃を語るときはメガネをはずしますので、幸いお客様の顔もよく見えず、緊張することはなかったんですが、スポットライトで暑いし、自分の演技に昂揚して汗だくになり、最後はスタミナ切れとなりました。しかし、プロも演技をする超一流の劇場での公演。一生の思い出になりました。田口先生ありがとうございました。

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