番組

テーマ:言葉・漢字
メイさん小右衛門さんのブログで「今重屋敷 能舞館」の開館について紹介がされておりましたが、かつて長浜には山階座という近江猿楽の一座があり、能と深いつながりがあるだけではなく、曳山まつりの源流ともいえる高い文化性を養う土壌が形成されていたとも言われております。

現在でも山階の名を冠する能楽師がいらっしゃいまして、長浜市制60周年記念事業として平成15年に「山階敬子さんの里帰り公演」が長浜八幡宮の能舞台で行なわれました。

その後、観世本家から養子に入られた芳宏氏が「山階彌右衛門」を襲名され、平成20年には浅井町・びわ町との合併記念とあわせて襲名披露の「竹生島能」が長浜文芸開館で催されました(同時に敬子氏は「弥次」を襲名)。

こうした公演に運営委員として携わる中で、能についても色々と勉強させていただいたのですが、「能・狂言なんでも質問箱」という本に面白いことが書かれておりました。

「番組」という言葉がございますが、これは元々能・狂言由来なのだそうです。「番」とは「蝶番」の「つがい」の意。ついつい「ちょうばん」と読んでしまいますが、「蝶番」は「ちょうつがい」が正しく、その形が蝶のつがいに見立てられたところからの命名だとか。
蝶型の蝶番
さて、「能」をご覧になった方はご存知でしょうが、「能」が行なわれる場合、原則的に「狂言」がセットになってますよね。「能」は意味不明で退屈だけれども、「狂言」は滑稽でわかりやすく面白い。素人であればほぼこういう感想になろうかと思います。

はい、そうです。能と狂言がつがい(番)ものになって、幾つも組み合わさっているから「番組」なんですね。ちなみに「能」だけだと「能組」と呼ばれるそうですが、われわれ素人はそれはちょっと「ノー組」と遠慮したくなります。

考えてみますとテレビの番組も、まじめな報道・ドキュメンタリーもあれば、お笑いや歌番組もあり、硬軟つがい(番)となって組み合わさった文字通り「番組」なんですね。「じんとにっく」も能と狂言がバランスよく配された番組を心がけて参りたいと思います。

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