うらしまだろう

テーマ:言葉・漢字
先日、昔は日本海側が表日本だった、といった話をいたしましたが、「表」と「裏」、これは一体もともと何から来ているのだろうという疑問がわいて参りました。

はい、疑問がわいたら調べてみましょう。まず「表」から。表という字は、何と
毛 + 衣 からできてるそうです。

下の部分は確かに「衣」だね、これは。しかし、上の部分が「毛」だったとは...。つまり、この字は「毛皮の毛の方をおもてに出して着る」ことを示しているんですね。ちなみに「毛」は「も」の、「衣」は「え」の源字。つまり「もえ」ちゃんですな。

じゃあ、「裏」はどうなんだろう?こちらはですね、
里 + 衣 でございます。

「裏」という字の下の部分は、「表」と共通ですね。で、「里」というのは「田+土」で区切りの筋を入れて整備された畑や居住地のこと。「条里制」なんて昔習いましたが、つまり「たてよこの筋の縞模様」のことを指しているわけですね、「里」は。

そして、縞模様の布地を衣服のうら地に用いたことから、この字が生まれたようです。「裡」という字は「裏」の異体字だそうですが、「裏」という字には「なべぶた」がついているのは何故なんでしょう?

ということで、字の成り立ちも「表」は派手、「裏」は地味という印象そのものなんですけど、男物の羽織などは「羽裏」つまり裏側に意匠を凝らし、これをチラッと見せるところが「粋」の極みとされておりますね。

なべぶたを取った中身を見る楽しみ。「裏」の方が「表」よりずっと奥深くゆかしい気もいたします。


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