さくら

テーマ:言葉・漢字
「芝居などで、ただで見物するかわりに、頼まれて役者に声をかける者。転じて、露天商などの仲間で、客のふりをし、品物を褒めたり買ったりして客に買い気を起こさせる者」

これを「さくら」と称する、と辞書には定義されておりますが、語源については、「芝居小屋の『さくら』はパッと派手に景気よくやってパッと消えるところが、桜に相通ずる」というのがもっとも有力な説のようであります。

ところが、昨日の毎日新聞の「余禄」によれば、

客を装った仲間を指す「さくら」について、大正時代の「隠語輯覧(しゅうらん)」は「『作楽』の文字、一般に用ゐらるるも、『さくら』は策略より出(い)づる詞(ことば)ならんか」と記す

確かに、これは今まで聞いたことのない説ではありますが、「さくら」が「作楽」と書いたり「策略」から出たというのは、なかなか説得力がございます。「余禄」の主題は、九州電力のやらせメール事件に対する批判なのですが、まさに原子力村の体質を世にさらけ出しましたね。

策略まみれの民主党政権も原発も曲りなりにひと花咲いたんだから、桜に倣ってパッと消えた方がやはり潔い気がいたします。「今下野すること、あるいは原発をやめるのは、桜の木を切る愚行に等しい」と言う方もいるでしょうが、その勇気と決断が必要な時ではないでしょうか。

などと、そんな偉そうなことを言える立場でもございませんが、とりあえず、今回の九電さくらメールの影響で、こちらに風評被害が出ませんことをお祈り申し上げます。

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