カイロの日和

テーマ:言葉・漢字
皆さん「カイロ」と聞いて、何を思い浮かべますか?おそらく、2:6:2くらいの比率で分かれるのではないでしょうか。いや季節柄100%近く、あれになっちゃうかな~?

そう、その「あれ」なんですけど、これカタカナで書きますが立派な日本語なんですよね。漢字で「懐炉」と書きます。文字通り「懐(ふところ)に入れて暖を取る道具」ということであります。昔は金属のカイロにベンジンを入れて布袋に入れて持ち歩く、というのが一般的でありましたね。

最近はもっぱら「使い捨てカイロ」が幅を利かせております。しかも「張るカイロ」というのが主流のようです。どうやら、張る位置によって体を温める効率が違うようでありまして、尾てい骨の上部、つまり尻に近い位置に張るのが最も効率的で、上半身に加え、下半身、さらに指先・二の腕まで温感が行き渡るそうです。(日経プラスワンより)

これは、尾てい骨の上部に仙骨があって、そこに「次髎(じりょう)」という冷えに効くツボがあり、そこを温めることによって自律神経が活性化し血管が開き血流がよくなる、ということなのだそうですの。

いや私しゃそんななまっちょろいもんではあきまへんでぇ、「バリバリバリ」っと背中をやる荒療治でしょ?と、あの「カイロ」を思い浮かべたお方、こちらの「カイロ」は日本語ではございませんで、ギリシャ語だそうです。「カイロプラクティック」などと申しますが、「カイロ(chiro)」が「手」、「プラクティック(practicos)」が「施す、技術」といった意味で、これまた文字通り「手わざ」ですな。

最後に、国際的で旅行好きでリッチなあなたが思い浮かべた「カイロ」。そう、それはエジプトの首都。もちろん私は行ったことはござんせんが、この「カイロ」の語源は2説あるそうで、一つは「勝利者」を意味する「アル・カーヒラ」が転じたもの、もう一つはエジプト語の「火星」だそうであります。

「待てばカイロの日和あり」と申します。いくら待ってもエジプトのカイロへの旅行などへは行けそうもない我々庶民は「尾てい骨に張ったカイロでぽかぽか温かくなるのを待つ」のがせいぜいでありますな。おっと、このことわざの「カイロ」は「海路」でありましたわ。もう帰いろ。

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