<<最初    <前    3  |  4  |  5  |  6  |  7    次>    最後>>

ごきげんようの嵐

テーマ:言葉・漢字
たびたびの朝ドラネタで恐縮なんですが、昨日の「花子とアン」はカフェでのクリスマスパーティーの場面。蓮子が会う人ごとにそれこそ「ごきげんよう」と連発するもので、男性客の一人が思わず呟いた「ごきげんようの嵐だな」の一言。

そうそう、ほんとその通りなんですよ、この番組。そもそも、エンディングではいつも美輪明宏さんが「ごきげんよう、さようなら」で締めくくる。ま、これはそんなに違和感は感じません。

問題は、蓮様を始めとする女性陣が別れ際ではなく、人と出会った際に発する「ごきげんよう」。おいおい、ごきげんようってのは、人と別れる時に「ご機嫌よくお過ごしください」、英語で言えば「Have a nice day.」とか「Good luck.」みたいなもんとちゃうの?君たちのそれは「How are you ?」でげしょ。

大辞泉を引きましても、「人と別れるときなどに、相手の健康を祈る気持ちをこめていうあいさつの言葉」と書いてありまして、「人と会った時などにご機嫌を伺う言葉」とは書いてありません。

しかし、どうやら上流階級においては、この言葉は「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」全てを含んだオールマイティなあいさつ表現のようであります。

NHKのアナウンスルームの「トクする日本語」によれば、元々は室町時代の宮中の女官が使い始めた女房ことばの一種で、江戸時代には庶民の間でも使われるようになったとか。

ちなみに現在でも、歴史のある女子大(いわゆるお嬢さん学校)などではこの言葉が日常的に使われているようですが、あいさつ言葉としては跡見学園女子大学が発祥だとか。

まあ、私ら平民レベルは美輪明宏さんの語気幻妖な別れのあいさつだけで十分ですわ。ごきげんよう、さようなら。

週末の食卓(94)

テーマ:週末の食卓
(その1)
晩御飯時、デイサービスであったことを話す母

母: ◯◯さんはなぁ、アメリカではああとやら、ヨーロッパではこうとやら外国の話ばっかりしゃあるでかなんわ。

私: あぁ、そういう人は出羽守(でわのかみ)って言うんやで

妻: え、何で?

私: 「◯◯では....」、「☓☓では....」、と自慢そうに講釈しゃあるさかいや

母: なるほど、ほしたら私は「ねぶたの守」やな

妻: 何それ?

母: 昼寝ばっかりしてるさかい




(その2)
別の日の晩御飯はホワイト餃子。歯の悪い母用には好物の冷凍しゅうまいを。

母: この餃子はえらい柔らかいなぁ~

妻: お母さん、それはしゅうまいですがな

私: そうそう、ホワイト餃子は皮が固いで食べられんやろ

(いつもはホワイト餃子に見向きもしないのに)

母: 私も、これ一つもらおかなぁ

妻: どうぞ、どうぞ、食べられるんなら食べてよ

(しばらくして)

私: おっ、食べられたやん。そう言えば、最近歯の調子良さそうやもんな

母: まあな。目は見えんけどな

妻: 歯の調子がいい間に、うんと食べ貯めしといて下さいよぉ~

イメージとコード

テーマ:よもやま話
早起きして見たワールドカップ準決勝のブラジル対ドイツ戦は、ドイツが2点目を入れた時点でブラジルが切れて、7対1という凡戦。途中でつまらなくなって、新聞を読みながらのチラチラ観戦に態勢変更。

新聞といえば、日経のスポーツ欄は貧弱でつまらん、というイメージがあるが、昨年まで連載されていた豊田泰光氏の「チェンジアップ」など購読者に根強い支持を受けていたコラムがあったり侮ったものでもない。

最近これは面白いという印象を持った記事の最後に「阿刀田寛」という署名があるのに気づくことがしばしば。今朝の記事はワールドカップのオランダチーム・ファンファール監督の戦術分析。

攻撃はロッベン・ファンペルシーに委ね、あとは守るという分業化サッカーは、かつてヨハン・クライフが具現化し、オランダの代名詞でもあったトータルフットボール(全員攻撃・全員守備)の完全逆路線を行く。ファンファール監督とクライフの間には個人的恩讐もあり、巨大なカリスマに背を向ける異端者の復讐譚という見立てだ。

阿刀田寛氏をネット検索してみた。珍しい名字なのでもしかしたら、と思ったのだが、やはり作家の阿刀田高氏のご子息だとか。文体・表現法の魅力。やはり血は争えないのか。いずれにせよ、日経のスポーツ欄は固定イメージをはるかに超えて充実している。

さて、朝日の方はドラマ評論家(?)島崎今日子氏が書くコラム「キュー」のタイトルが「花子を縛る朝ドラの『コード』」。コードとは「見えない規則、規範」で、世の中が変わるようにコードも変わってきたが、NHKの朝ドラのコードは変わらない、という指摘。

現在、はなちゃんと村岡英治との恋愛の行方が焦点になっているが、妻子ある人との恋とその葛藤の描き方が不自然で幼い恋だと。まあ、ある程度事実に則したドラマなんだからしょうがないじゃないかと思う向きもあろうが、どうも違うらしい。

原作によれば、村岡には結核療養中の妻と息子がいたため、2人は苦しんだが、出会って半年で結婚したらしい。きっと今ドラマの中で蓮様が体験しているようなほとばしるような恋情をはなも持っていたのだろう。

一方ドラマの方は英治に子どもはいず、妻が自ら離婚を言い出し、しかもあっさり死亡。「朝ドラのヒロインはたとえ道ならぬ恋に落ちたとしても、結婚するときには相手に妻や子どもがいてはならず、周囲の理解と承認が必要だということか」と島崎氏。

「作る側がこんなにコードに縛られていては、花子の魅力も半減だ」。最近、朝ドラに失望し義務感で見ているとおっしゃるアロママさんやシュガーさん。やっぱり、そんなところですか?え、理由が違うてか。

切り忘れたらあかんで

テーマ:よもやま話
一昨日、店番してた時に掛かってきた電話。受話器を取ると「もしもし、あの山路ですけど~」。あぁ、その声はゆうこりんさん。何の用事やろと思いながら、「あぁ、こんにちわ~」と。

「油甚さんに、菜種油って売ってるよね」。「うん、あるけど」。「あのな、今来ておられるお客さんが菜種油欲しいって言うてやあるんや」「菜種油って食用の方?」と聞きますと、お客さんに「食用ですね?」と尋ねる声。「そうそう、食べられるやつ」と答えるお客さんの声も受話器越しに聞こえる。

「じゃあ、油甚さんの電話番号教えたし、後でカーナビ見ながらそちらの方に行かれると思うんでよろしくぅ~」とゆうこりんさん。「それは、それは、ご紹介いただきありがとうございます」と言って、会話は終了という感じで電話を切ろうと思ったのですが....。

その後も、ゆうこりんさんがお客さんに「何に使われるんですか?」とか聞く声が聞えるので、あれ?まだ電話終わってへんのかなと思い、そのまま受話器を持ってますと、「機械に使うんですよ。食品用なんで食べられる油じゃないと」みたいな会話が続いています。

しかし、こちらにそのことを伝えるわけでもなく、ゆうこりんさんとお客さんの会話が受話器越しに聞こえてくるだけ。あの~、もう電話切ってもよろしいんやろか?え?ひょっとして、ゆうこりんさん電話切るの忘れてやんすんとちゃうやろか。「もしも~し、電話切れてないよぉ~」と大声では恥ずかしいので、ちょっと小声で呼びかけます。

しかし、一向に反応も無く、お客さんと会話するゆうこりんさんの声が聞こえてまいります。そのうち、何かおもろいこと言わんすかもしれんのでちょっと聞いてたろ、と盗聴気分。「はい、こちら220円になります~」とお勘定をする声。何が売れたんやろ?と思いながらも、ここで受話器を置きました。

後で携帯電話を見たら、ゆうこりんさんから着信履歴。この日は不携帯で出なかったから店の電話に掛け直して下さったみたい。ガラ携型の子機でお掛けだったのでしょうか。スマホに慣れると切り忘れが起こるかもね。壁に耳あり障子に目あり電話の向こうに甚ちゃんあり。皆さんも気をつけましょうね。

夏中の店番

テーマ:油甚本店
昨日は夏中さんと日曜日が重なり、最近閑散としているわが商店街もそこそこの人出となりました。店番をしていると、よくお見かけするお顔の方が表に、と思いましたら市長さん。

目が会いましたので会釈をしますと、「やあ油甚さん、こんにちわ」とあいさつして下さいますので、もう一度最敬礼して表に出ます。

「今日は何かあったんですか?」と尋ねますと、「いや、夏中さんだからということで大通寺にお参りしようと思いましてね」と。傍らにいらっしゃる観光協会長さんの方を見て「夏中にお参りしたことあるか、と聞いたら、無いとおっしゃるんで」

「ほんまもん、お参りしませんわな~、普通」と観光協会長さん。確かに私もわざわざしませんな。「しかしこれ、露店が並んで地元の店はどう思ってやあるんですいな?」と市長さんがおっしゃるので、「賛否両論みたいですけど、商売の邪魔になる、という人もいるようですね」

「そやろな~。やめるわけにはいかんのかいな」。「いや、それはあきませんわ。夏中さんは最もたくさんの地元客が商店街に来られる行事ですし、楽しみにしている人いっぱいいますもん」。「ほうか、何が楽しいんやろね?」。「あの雰囲気だと思いますよぉ。木之本地蔵の縁日なんかでも同じでしょ」としばし夏中さん談義。

いずれにせよ、「ご殊勝なお心がけで」とお参りに行かれるお二人を見送ります。それからしばらくして、今度は数人の中年の男女の方々が夏中さんのポスターを見て、「あの、『なつなか』って書いて何と読むんですか?」と尋ねられます。

「あ、あれは『げちゅう』と読みまして、大通寺でこの期間行われる法要のことなんです」。「何か3日から6日までってアーケードで見たけど」「あ、それは、露店が並ぶ方の『夏中さん』で、お寺の夏中法要はもっと長いんですよ」

で、その後、大通寺が東本願寺の別院であることやら何やら説明して、「とにかく夏中ってのは、この梅雨時にお勉強をしましょ、ということらしいです」と申し上げますと、その中の一人の方が「じゃ、夏安居(げあんご)みたいなもんね」

「あ、それそれ、それが由来ですわ」と言いますと、舌をペロッと出して「私もちょこっと勉強しましたんで」と。頭がスキンヘッドなので「ひょっとして本職ちゃいますんかいな」と言うと、同行の女性が「そうそう、天台のお坊さんですわ」。何や、釈迦に説法かよ。

<<最初    <前    3  |  4  |  5  |  6  |  7    次>    最後>>

アーカイブ

最近の記事一覧

カレンダー

<<      2014/07      >>
29 30 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 1 2

ブログランキング

総合ランキング
2位 / 1569人中 keep
ジャンルランキング
2位 / 816人中 keep
日記/一般

フリースペース

HTMLページへのリンク

プロフィール

このブログの読者

お気に入りブログ

参加コミュニティ一覧