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山椒大福と大夫

テーマ:よもやま話
一昨日、菓匠禄兵衛さんのお菓子を頂いたのですが、豆大福、よもぎ餅、木之本餅と一緒に入っていたのが
山椒大福

以前は全く甘いものには目もくれなかったのですが、歳のせいでしょうか、最近少しずつ興味が出てまいりまして、特に「山椒大福」なんて見たことも聞いたこともないお菓子に出くわすと好奇心がふつふつ。

てことで、一つ頂戴いたしましょう。白い皮の中身は粒のあんこなのですが、何とその中に実山椒が入っておりまして、甘さ控えめのところに時々ピリッと山椒の風味が合わさりまして、新鮮な食味。これはお酒にも合うかもしれんなぁ。

ところで山椒大福と書くと思い浮かぶのが「山椒大夫」。確か安寿と厨子王のお話でしたか。でも詳細については全く覚えておりませんで、ちょっと調べて復習いたしますと、山椒大夫ってのは二人をいじめた極悪人だったんですな。

しかし何で「山椒」なんていう名前がついてんでしょうね?実も葉もすべからく辛くて厳しいからか?wikipediaには、「『山椒大夫』の名の由来については、由良・岡田・河守の3ヶ所の庄(荘)を領していたためとも言う」とも書かれていましたが、てことは「三庄大夫」だったわけですね。

「大夫」とは本来中国の身分呼称の一つだったそうですが、日本ではそれこそ色んな意味で使われて来ましたよね。これまたwikipediaによれば、神道の御師、大名の家老職、神楽の長、歌舞伎の座元、立女形の尊称、遊女の最高位、幇間など。現代中国では医者を指すそうな。

もちろん私たちにとっては浄瑠璃の音曲語りという意味が一般的であります。ちなみに以前も書きましたが、文楽の場合は大夫で、歌舞伎は太夫。太い夫です。

さらに警察関係の隠語では「被疑者」の意味だそうな。取り調べで被疑者が自供することを「太夫がうたう」と言うんだそうです。おもに近畿で使われる、と書いてありましたが、さすが浄瑠璃の発祥の地ですね。

いつかはイノブタ

テーマ:石油
この間、自転車で走っていたら後ろから来た車から「プッ」と合図され、振り向いたら某社の社長さん。長年乗っておられた紺のクラウンからハイブリッドのクラウンに変わってますやん。

その日の夜、とある団体の会合でお会いしたのですが、「今日自転車乗ってたところ車で通り過ぎたけど知らん顔してたなぁ」と言われまして、「いや気づいておりましたよ。しかし、えらいガソリン食わん車に乗り換えやありましたなあ」

社長さん、うちのお得意さんなんですが、「すまんなぁ。けど全然ガソリン減らんわ」と。すると、この会合に居合わせた別の社長さんも「そやろ~、全然燃費ちゃうやろぉ。油甚さんでの給油、月に1回くらいになってもたわ」

そうや、この社長さんもハイブリッドに変えやったんや。「確かにそれではうちの請求書の発行費用も出ませんがな」と冗談を言ってみたものの、世の中の流れは完全にハイブリッドですな。

この方たちは、1円でも安いガソリンを求めてという類の消費者ではありませんで、むしろあまりガソリンの値段なんかを気にせずに買って下さるありがたいお客さんだったわけですが、最近こうした層の方たちでも結構ハイブリッドに乗り換えてる方多いですね。

プリウスはちょっと乗りたくないけど、クラウンなら、というところなんでしょうか。ところで、ハイブリッドって「かけあわせ」とか「混血」ってことなんでしょうけど、語源はラテン語の「hybrida ヒュブリダ」すなわち、豚とイノシシの掛け合わせである「イノブタ」らしいですね。

「何だよ、イノブタかよぉ~」と失望して元のガソリン浪費車に戻ってくれるような人はいんわな。「いつかはクラウン」と言われて来ましたが、「いつかはハイブリッドクラウン」の時代到来か。

関学の「W」

テーマ:よもやま話
5/7の朝日新聞夕刊の「勝手に関西遺産」のコラムで取り上げられていた関学の「W」。そう関西学院大のローマ字表記は「KWANSEI」とWが入るんですね。

ちなみに、関西外国語大、関西国際大、関東学院大など、関学以外に「関」のつく全国の大学に問い合わせても校名にWが入った歴史は見当たらないそうな。

何で関学ではこうなったのか?現役の学生はみなWの存在は知っていても「関大と区別するためと思った」「Wに愛は感じない」と素っ気ないらしい。私もてっきり関西大学との差別化と信じて疑っていなかったのですが...。

関学は米国人宣教師ランバス氏によって1889年に設立。何とランバス氏は上海生まれで来日前は中国で伝道活動をしていたらしい。そこで「中国語で関西はクヮンセイと発音する」と言って校名もそうしたらしい。

日本語でも、かつて「関」は「クヮン(クワン)」とかな表記されたが、実際に発音する際には「カン」が優勢で、戦後の国語改革で正式に「カン」になったそうであります。

そうそう、今6月の素義会に向けて「伽羅先代萩」を稽古してるんですが、プロのテープを聞いてますと「御菓子」を「おんくゎし」と発音されていることに気がつきました。「菓子」も元々は「くゎし」だったんですね。いかにも貴重品という響きではありますな。

今日も午前中は通信エラーでコブログつながりまへんでしたな。てことで、もうそろそろおやつの時間じゃん。「おくゎし」でも食わんせい学院。

管理者交代らしい

テーマ:よもやま話
最近、コブログでなくって「コロブグ」って言いたくなるほど、通信エラーで転びまくりですね。今朝も公開しようと思った時間にエラーのため断念いたしました。

いっそ休んでもたろかと思ったんですが、そう言えば...と思い出しまして書くことにいたしました。

この間の日曜日、店番をしておりましたら、コブログ運営管理者のプロクルーのM社長が来店され、「ちょっと、ちょっと」と。「何ですか?」と呼ばれた方に行きますと、

「あのなぁ、コブログなぁ、今度権利を譲渡することになったんや」と。まあ、長浜市内の方だそうですけど、ある意味奇特な方かもしれません。

「もう、最近通信エラーばっかりで、えらい評判悪いですよぉ」と言いますと、「ほんまぁ?まあ、それも含めて今よりサービス改善されると思うし、よろしく」とのこと。

ユーザーとしては、特にこれまでと利用形態が変わるということは無いそうですわ。いつからかとははっきり聞きませんでしたけど、ま、皆さんそれまで我慢強く書き続けてくださいな。

先考

テーマ:言葉・漢字
今日5月12日は亡父の誕生日。さて、亡くなった父のことを簡潔に表現するのに「亡父」というのはお馴染みですが、他の言い方って思いつきますか?

以前に読んだ丸谷才一さんの「裏声で歌へ君が代」という本の中に、「先考(せんこう)」という聞きなれない言葉が出てきたので辞書で調べてみますと、何とこれ、まさに「亡くなった父」を指す言葉なんですね。もっと言うと「考」だけでもその意味があるそうな。

「考える」=「父」というのが全く結びつかなかったのですが、「考」という字をよ~く眺めてみると、ある字に似ていると思いませんか?そう、「老」。

漢和大字典によれば、「考」は「老(長髪の老人)の略体+丂(コウ)」の会意兼形成文字で、「腰の曲がった老人」を意味するそうな。「かんがえる」の意に用いるのは、「攷(コウ)」に当てた用法で、曲がりくねりつつ、奥まで思い進むこと、とあります。

ちなみに、亡母についても同じような言葉があるのか?はい、ございますよ。「妣(ヒ)」というのがそれで、この字は「女+比(ならぶ)」の会意兼形成文字。父と並ぶ人ってことでしょうか。

父は老人というには若い71歳で亡くなりましたが、今生きていれば94歳かぁ。まさに「先考」にふさわしい歳になりました。って、自分もそれだけ歳食ったってことですな。
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