知立と池鯉鮒

テーマ:旅日記
さて今回山鉾屋台保存連合会の総会が開催された知立(ちりゅう)。かつては「池鯉鮒」という字を書いたんだという説明が何度かございました。
ハッピもこの通り「池鯉鮒」
何でこんな素敵な字を捨てて、知立なんていうありふれた字にしちゃったんでしょうね。そう思いながら、翌日はバスで移動して「かきつばた園」を散策。

平安時代のプレイボーイ在原業平が、この地で咲き誇る杜若を見て都に残した妻を思い、「かきつばた」の五文字を句頭に置いて「唐衣 きつつなれにし 妻しあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思う」という句を読んだそうな。

杜若と菖蒲の違いは植物の専門家に任せるとして、私としては知立の地名の謎が心残り。バスの出発までまだ時間があるので、観光ボランティアガイドの方に声を掛けて、「何で池鯉鮒から知立に変えちゃったんですか?」と聞いてみる。

すると、「あのねぇ、知立に変えたんじゃなくって、元々が知立なのよ。だって知立神社は『知立』って字でしょ」と。これには曳山博物館のN館長さんも「そうかぁ、確かに知立神社がこの字なら、そっちの方が古いはずだわねぇ」

知立神社のご利益は「安産」「雨乞い」、そして「まむし除け」。その由来は、平安時代の慈覚大師円仁がまむしに噛まれて死にそうになったところ、知立神社にお参りしたら治ったということらしい。

で、知立に池鯉鮒の字を当てはめたのは江戸時代で、発案者は沢庵和尚だったそうです。「でも、池鯉鮒の方が絶対いいと思いませんか?」と尋ねてみると、女性のボランティアガイドさん、「何言ってんのよ、あんな画数の多い難しい字は御免だわよ。簡単な方がいいでしょ」

なるほど、なるほど。さらにアンパンマンの作者である故やなせたかしさんが「知立はとも(知)だち(立)」とおっしゃったとかで、最近はそれがキャッチフレーズになっているそうな。

しかし、ボランティアガイドさんたち皆さんお元気で知識豊富。入れ替わり立ち代わり5,6人のガイドさんが私たちの質問に応えていただき、時にN館長と歴史知識のキャッチボール。あっという間に待ち時間の30分が過ぎてしまいました。
ボランティアガイド正副会長のお二人
どうもありがとうございました。今回の一番の思い出となりました。

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