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週末の食卓(99)

テーマ:週末の食卓
母、白内障手術編

(その1)
最初の手術(右眼)の次の日のこと。

母: テレビが見られんで、やることがないわ

私: テレビは翌日から見てもええんやで。ほれ、パンフレットに書いたるやん

母: ほんまやなぁ。けど、一応用心して

私: 昼寝はしたらあかんて書いたるわ

母: ほんまか?ほらえらいこっちゃ

妻: うそに決まってるでしょ。でも昼寝の時も眼帯しないとだめなんじゃないですか。(注:一週間、睡眠時は眼帯着用の指示有り)

私: ほやけど、気づいたら居眠りしてやあるんやで、その都度なんてできひんやん

妻: お母さん、一日中眼帯してなあきませんわ




(その2)
2回目の手術(左眼)の当日、家を出る前に

私: この前、杖を持ってきたらよかったて言うてたし、今日は杖持っていくか?

母: いらん

私: いらん?何で?

母: (私を指差して)立派な杖があるで

妻: (私を指差して)ほうや、立派な杖があるで




 

週末の食卓(98)

テーマ:週末の食卓
(その1)
部屋の電気が暗いとぶつぶつ言っていた母

母: あんなぁ、おまんに頼も、頼もと思てたんやけどな、ちょうど電気屋さんのおねえちゃんが請求書持って来ゃんたでな、ちょっと、ちょっと見てくれんか、て頼んだんや

私: ふ~ん、ほんで

母: 照明器具の中に蛍光灯が3つ入ったるんやけど、ほのうち2つが切れたったらしいわ

私: ほら暗いはずやわな

母: ほんで蛍光灯を替えてもええんやけど、器具がだいぶん古いし照明ごと替えよか、て言わんすんやわ。

私: ほうかぁ、かれこれ40年位経つもんなぁ

母: ほうよ、ほれに私もうすぐ死ぬさかいに、死んだらこの部屋にいろんな人が顔見に入って来ゃ~るやろで、古い照明より新しいほうがええやろ、と思て


さぞかし、ええ顔に見える照明にしてもらいなはれ





(その2)
今年の3月に亡くなった老番頭のMさんが夢に出てきたという母

妻: どんな夢やったんですか?

母: ほれがな、いなりずしやらごっつぉうの入った二段重を持って来てくれやんたんやわ

妻: へぇ~、何ででしょうね?

母: 知らんがな、夢なんやさかい、何でやら。けど、ほの二段重を私がぶちゃかしてもて、あ~、どうしょう、弁償するわ~て言うて財布見たら5000円しか入ってなかったんで、ごめん5000円しかないわ~言うて渡したら、「ほんでええわ」とほんだけ言わんたわ。あとは何も言わんせんかった。

妻: ありゃま、ひょっとっしたら呼びに来たのかもしれませんよ。こっちは美味しいものがいっぱいあるぞぉ~、って(笑)。

母: ホンマやな~。こっちは食い物には困らんぞぉ~、てな(笑)


戦争世代は質より量か....

週末の食卓(97)

テーマ:週末の食卓
(その1)
私が忙しげに地方発送の荷造りをしている時に

母: ちょっとすまんけど、薬が無くなったで、お医者さん行ってもろてきてえな

私: はいはい、後で行くで前もって電話しといてよ

母: 何で?直接行ったらあかんのかいな

私: 電話しとくと処方箋書いといてくれやあるで待たんで済むんよ

母: 電話番号知らんも、私

私: 64-◯◯◯◯

母: ほんなもん、覚わろかいな

(手元にあった赤ボールペンで書いて渡すと)

母: あかん、私赤い字は読めんのや

(くそっ、と思いながら、黒いペンででかい字書いて渡す)

母: いやぁ~、わかりにくい番号やなぁ。もうちょっとらしい番号つけられんのかいな。


例えばどんなんでっか?64-8399(婆さん救急)とか?




(その2)
東京の姪の結婚式に参列するにあたり、母をショートステイに預けることになり、事前のヒアリング

説明員さん: 洋服の着替えとかはご自分でできますか?

母: はいっ! けどねぇ.....

(けど、何や?あ~ん、時間がかかるて言うんかな....)

母: ええ服持ってませんで、変なもん着ていくかもしれまへんで


服の趣味は聞いてまへん

週末の食卓(96)

テーマ:週末の食卓
(その1)
長浜で観測史上最高気温を記録した日の夕方のこと

母: あぁ、いよいよ認知症やわ、これは

私: どうしたん?

母: 認知症になると、「財布がない、財布がない」て言うようになるらしいけど、ほれや

私: どっかに置いてきたんか?

母: いや家でどこかに片付けたことは覚えてるんやけど、それがどこやったか...

私: まあ、行動範囲は狭いし、そのうち見つかるやろ

(翌朝、朝食を食べに起きてくるなり、小声で)

母: 財布あったわ

私: えっ、どこにあったん?

母: ほれは秘密や


それを教えといてもらわんと困るがな




(その2)
デイサービスで夏祭りが行われる前日のこと

妻: 明日はいよいよ夏祭りですねえ。流しそうめんとかやるんですよねぇ

母: ほうよ。けど、明日の天気はどうなんやいな?

妻: 雨みたいですよぉ

母: ほうか、ほんなら流しそうめんできんがな

妻: ええっ、中でやるんじゃないんですか?

母: 中て、ほんなもん、どこでするんやいな?

妻: お風呂とか(笑)

母: アホな、ほんなもん誰も食べへんわ

妻: みんな裸で箸持って、ひょいひょいっと


ついでにお背中流しそうめんか!




週末の食卓(95)

テーマ:週末の食卓
(その1)
ケアマネさんが、月1のご機嫌伺いに来てくださった時に

母: ちょっとあれ持ってきて~な

ちなみに、「あれ」とは5×5のマス目に「花火」「うちわ」「金魚」など夏の風物詩が25個書かれている紙で、その全てにオレンジ色のラインマーカーで◯印がつけられている

母: これね、ピーチていうんですか、この間デイサービスでしましたんやわ。(桃かよ!)

ケアマネ: あ~ん、ビンゴですねぇ

母: そうそう、それそれ。ビンゴやりましてね。みんなで夏の風物詩考えて、それをこの紙に書いて、一つづつ言うていかあるんですわ。ほんで自分の紙に書いたるもん言わあったら丸するんですの。ほして、「ピーチ」って言いますやろ。(だから、桃かよ!)

ケアマネ: あぁ、ビンゴですねぇ

母: はい、それで、私一番になりましたんやわ

ケアマネ: あぁ、それは良かったですねぇ

母: はい、何でも一番になると、ちょっと気持がええもんですなあ


結局、桃は「リーチ」のことだったわん。




(その2)
その次の回もビンゴゲームがあったらしく、その日の夜妻に

母: 今日は一番でなかったわ、ビンゴゲーム

妻: あ、それは残念でしたね

母: 夏の風物詩として「クール・ビズ」が出てきたんやけど、「ビズ」てどういう意味や?

妻: さあ、正確なことはわからんから、◯◯さん(私)に聞いておきますわ

母: ほうかぁ。後のはみんな日本語やのに、これだけ横文字やったで今度文句言うたろと思てるんやけど、ビズの意味がわからんといては言えんさかいな



まだまだ負けん気たっぷり
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