菊の花

テーマ:よもやま話
昨日「菊」という漢字の話をしましたが、先日たまたま帰郷した大阪の姉が寒々としたうちの中庭を見て「昔は秋になるとお父ちゃんがここにいっぱい菊の花並べはったのになあ」としみじみと言います。
30年くらい前の父と菊
「そうそう、そうやったな~」。亡父は菊造りが趣味で中庭のみならず、表やスタンドの裏にもたくさんの菊を並べていました。今は世の中全体を見回しても菊を作っている人が減っているのかもしれません。

たまたま同時期に「ヒマワリはなぜ東を向くか -植物の不思議な生活」(瀧本敦/中公新書)という本を図書館で借りて読んでいたのですが、その中に興味深い記述が。

キクの花はたくさんの花びらを持っているように見えますが、実はそれらの一つ一つが小さな「花」で、中央部に一見おしべの集団であるかのごとく見えるのも小さな花の集団なんだと。外側に並んでいるきれいな花を舌状花(まさにベロンとした舌のような形)、中央部の小さな花を管状花と呼ぶんですな。

でね、舌状花の方はめしべだけしか持っておらず、管状花はめしべとおしべを持っている。生殖に好都合なのは両性花(管状花)なんだけど、皮肉なことに人間の観賞用には適さない。美しいのは雌花(舌状花)だから。

花を早く咲かせようと思えば日を短くせねばならないが、美しい花を咲かせるためにはあまり日を短くしてはならないというジレンマ。キクは日を短くし始めてから四日目に一日だけ日を長くすると舌状花が増え観賞用として立派な花ができるという実験があるそうな。

「そんなことは承知の上よ」と亡父の遺影が微笑むのをよそに姉曰く「しかし、私ら兄弟4人いるのに誰一人こういうところ(花造りとか)は受け継がへんかったなあ」。「うん、動物も植物も全然興味ない、っちゅうかどっちいうと苦手やもんなぁ」

やっぱり、あの婆さんの血が濃いんやろなぁ~。ちなみにキク子さんなんだけど。

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