かかし

テーマ:よもやま話
最近何かと評判が悪く購読してると肩身の狭い朝日新聞に「しつもん!ドラえもん」というコーナーがありまして、今は「あきのことば編」。

「田んぼや畑に立っている、鳥などを追い払うための人形をなんと呼ぶかな」とあります。ほんなもん、「かかし」に決まったるがな。子ども騙しかよ。いや、これ子ども向けのコーナーらしい。しかし、何で「かかし」って言うんかなあ?考えたことなかったなぁ。

確か、漢字で「案山子」って書くんよね。山を案ずる子ですか?むしろ田んぼを案じてほしいんと違うのか。すると語源由来辞典によれば、「案山」とは山の中でも平らなところを意味し、「子」は人や人形のことである、と。山田の中の一本足のかかしだもんね。

そう言えば、以前に「案外と案内」という題で書いたことがあり、「案」という漢字は、低い机みたいなようなものを指すことを思い出しました。

さてさて、新聞紙面のどこかに解答があるはずの、ドラえもんの質問。探してみると
ありました

なになに、「昔はけものの肉や髪の毛などを焼いて竹につるして、嫌なにおいを出して追い払っていたんだ。においをかがせる意味の『かがし』からきたよ。」と解説がなされております。ほぉ~、「嗅がし」やったんか~。

ちなみに、かかしは別名「そおど」とか「そおず」とも呼ばれ、古事記には「久延毘古(くえびこ)は、今に山田のそおどといふぞ」とあるそうです。久延毘古はかかしを神格化したもので「崩れ彦」すなわち体が崩れた男の意で、雨風にさらされて朽ち果てたかかしを表現したもの、とのこと。

なるほど、いくら鳥でもあんな人形ごときで騙されやしまいと昔子どもながらに思ったこともありましたが、臭いで撃退する手法だったとは。しかし、ファブリーズ全盛の現代では人間のほうがむしろ臭いに我慢が出来やしまい。

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