大地の親

テーマ:よもやま話
しばしば恩師の話をさせていただく私ですが、今度は中1の時の担任の土田隆生先生がご自宅で個展を開催されるということを新聞報道で知りまして、最終日の昨日終了間際の午後3時半過ぎに寄せていただきました。

この先生、中学校の教師は10年間でお辞めになり、その後5年間半自給自足の生活を続けながら創作活動を続け、やがて作品が認められ京都女子大の教授となられ、現在は同大の名誉教授。詳しい経歴は近江毎夕新聞の記事をご覧頂きたく存じます。

ま、正直申し上げて、やたら怒られたり正座させられたりという印象が強い先生だったわけで、個展に寄せていただこうか迷ったんですが、玄関を開けますと私を見るなり「どうぞ、どうぞ、入って、入って」と。もう何年もお会いしておりませんので、一応自己紹介しようと思いましたら、「わかってる、わかってる。おい肥えたなぁ」。

「まず1階から見て。それから階段上がって2階見て」。築90年超の住宅を見事に改装され、そこに作品を展示されておりました。梁をそのまま見せたクラシックモダンな内装で、しかも床暖房で実に温かい。

掘り炬燵もあって、「ま、ここへ座れや」とおっしゃいまして、先生のこれまでの経歴や中学校当時の思い出話、その他世間話をしながら1時間半ほど滞在させていただきました。

「先生、私とにかくよ~ぉ怒られたことだけ覚えてますわ」と言いますと、「あぁ、あれはな、学年主任のH先生の元、学年共通の方針やったんや。わしは手は出さんかったやろ、正座だけや。他のクラスはほんなもん、コツンやらパシンやらや」「あ~、そうでしたかぁ(ほんまかいな・笑)」

そして先生の作品といえば、以前書きました「ガイア像」。「先生、あれですね~、何と言いましょうか賛否両論で」「そうや、あれはなぁ、広い場所で他の作品群の中の一つとしてならええけど、商店街のあんなところにポツンとあったら、ただの裸婦やで。ほやって言うたんやけど、依頼者がどうしてもて言わあるし」

「酔っぱらいが抱きついとるしな。もう、どっかに移してくれぇ。製作者がええて言うてたて」「わかりました、伝えます。けど、長い時間が経って愛着も湧いてきたんで、そろそろ子どもが欲しい、ていう意見もあるんですよ。大地の子」。言うたら、笑っておられました。

帰り間際にアトリエから作品の小皿を一枚取って、「これお母さんにあげて。お母さんにやで」。「あ、ありがとうございます」。手ぶらで寄せてもらったのにお茶やお菓子はご馳走になるし、おみやげは頂くし、困った生徒ですな。

そういえば、「あ、あいつはどうしとる?」と出てきた名前がくんさんでしたわ。理由?さて....。

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