遣るだったのね

テーマ:言葉・漢字
先日、「調子をやる」というタイトルで書きましたら、ケンパパさんから江戸時代には「気をやる」と言えば、かの行為で絶頂に達する、という意味だったというコメントを頂戴いたしました。

ほぉ~、そんな言い方もあったのかと、思わず辞書を引いてみたんですが、さすがにそんな用例は書いてありませんでしたね。もっとも、語感の辞典には、漠然とかの行為をほのめかすことのある俗語として「やる」が定義されてはありましたが。

いや、そんなことより何より、「やる」なんて言葉を辞書で引いたことありませんでした。それほど「やる」というのは余りに身近で当たり前の語でしたから。ところが、引いてびっくり。これって、「遣る」っていう漢字書くんですね。

「遣」という字を見て、私の場合一番に思い浮かぶのは「遣唐使」。まあ、「唐に遣る(遣わす)使い」だから遣唐使ですわね。つまり、そういう意味の「やる」だけにこの字を使うのかと思っていたら、何かをするという漠然とした意味の場合にもこの漢字なんですね。嘘だと思ったら辞書引いてみて下さい。

現代では「やる」というともっぱら「する」の同義語として使われるのが一般的ですが、大辞泉には一番最初に①そこへ行かせる、さしむける、送り届ける、という意味が記されていました。やはり、「遣る」という字の本来の意味が元なんでしょうか。

そう考えると、「気を遣る」というのが、冒頭の意味になるのも頷けなくはないですね。自分の気を、そのぉ、遠くに行かせるというか、何と言いましょうか....。

あ、そうそう、「やる」を調べておりましたら、「遣る」の次に「破る」が出てまいりまして、これも「やる」と読み、意味が「やぶる、引き裂く」。喉をつぶすという意味で「調子をやる」の「やる」は、もしかすると「破る」かもしれませんね。







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