知らぬが仏の南インド産

テーマ:曳山・歌舞伎
普段購読していない京都新聞が昨日なぜか家に届けられておりました。稽古場である伊部町会館の郵便受けにも入っておりましたので、もしかすると全戸無料配布のキャンペーン中なのでしょうか。一面の左上には、
曳山と思しき屋台の胴幕の写真が。
見出しを見ると「胴幕は南インド産絨毯」と太い文字で書かれ、その上にはあろうことか長浜の曳山「月宮殿」「鳳凰山」とあるではないですか。

本文を読んでみますと、この2山を飾る胴幕が17世紀後半から18世紀に南インドで作られた絨毯とみられることが、早稲田大高等研究所の鎌田助教による調査で分かった、というもの。

あれ?これって確かペルシャ絨毯と言われてましたよね。だいいち、インドで絨毯なんて作ってましたんかいな。鎌田氏、英国の美術館に残る7枚の南インド産絨毯を基準に各国に現存する絨毯を比較したんだそうな。

でね、「月宮殿と鳳凰山の胴幕は、高級品のペルシャ産や北インド産絨毯よりも織の密度がやや粗く、貿易品や日用品の特徴があった。また当時の南インドの工芸品にも同じ特徴の文様を確認した」とも。

まあ、真実らしきことがわかって良かったのかもしれませんけど、これって言い方換えれば、残念だけどペルシャの絨毯ほど高級なものではありませんでした、ってことでしょ。そりゃあ、あんまりじゃねえのと言いたくなりますな。

「日常的に消費されたと考えられる欧米と違い、祭りで大切に使われて残ってきたのは大きな価値がある」という説明も、慰めになっているのかなっていないのか虚しく響く。

謎のままに、「◯◯と伝えられている」と言われているものが暴かれるのは、ハイビジョンで女優の顔をくっきりと映しだして毛穴のぶつぶつを見せられる不快感にもつながるような気がいたします。

あ~ぁ、「知らぬが仏」とはよく言ったものですね。そういや仏教も南インド産?いや、そちらは北インド産でしたか。

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