浦島太郎

テーマ:よもやま話
先日、石原慎太郎氏は「浦島太郎のように18年ぶりに国会に戻ってきました」と言って、衆議院予算委員会の質問に立ちましたが、自分が少し離れている間に世間が変わってしまって取り残された状態を「浦島太郎」に例えることがありますね。

幼い時から絵本でお馴染みのこの物語、太郎が竜宮城に行っている間に数百年の月日が経過してしまいます。さて以前に新聞で、この物語は元々は少し内容が違っていたんだということを知りまして、そこで言及されていた「御伽草子」なる書物を覗いてみることにいたしました。

お馴染みの浦島太郎は、いじめられているところを助けてあげた亀の背中に乗って竜宮城に行く、となっておりますが、亀の背中に乗って、しかも水中潜ってどうやって行くねん?という疑問は幼心にも皆さま湧いたのではないでしょうか。

御伽草子では、亀を助けるところまでは同じですが、その後ある女性が船に乗ってやってくる。浦島はその船に乗ってこのうら若き美しい女性に付いていくわけですね。男ですもん、これなら話はわかります。

着いた先が竜宮城なんですが、これもとある島に存在するようで海中ではないのです。乙姫という名前のお姫様もそこで出てくるのではなく、先ほどの船でやって来た女性がそれに相当するのでしょう。この女性、実はいじめられていた亀の化身。つまり亀姫さん。

3年ほど楽しく暮らした後、両親のことを思い出し、帰らねばならぬと言う太郎に、亀姫さんが「ほんなら形見にこれを持っていって」と玉手箱を渡されるところは同じ。帰ってみると、時はなんと700年も先に流れている。

蓋を開けて煙が出て、たちどころに老人になるところも同じなのですが、ここで話が終わるのではなく、太郎は何と千年の命を持つ鶴に変身。そしてあの世で亀姫と一緒になるというめでたい物語。さて、浦島慎太郎さんの物語の結末は一体どうなりますことやら。

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