お茶をいれる

テーマ:言葉・漢字
1/28の朝日新聞天声人語によれば、最近は「お茶をいれる」ということを知らない子どもが増えているようだ。いや、子どものみならず「お茶って自分の家で作れるんですか」と聞く若い母親がいるらしい。何でも自分の母親がお茶を作っているところを見たことがなく、いつもペットボトルのお茶を飲んできた、と。

お茶をいれる、という言い方はおろか急須の用途すらわからない子もいるようだ。市販の飲料は手頃でいいが、文化や歴史をまとう「お茶」と無縁に子らが育つのは寂しい、と編集子は記していました。

全くその通り、と思うと同時に、お茶を「いれる」ってどういう字書くんだっけ?とふと考えてしまいました。というのも意図的なのか「いれる」が平仮名表記になっているんです、このコラム。

まあ、「入れる」なんとちゃうん?と思うんですけど、「入れる」だとまさにペットボトルのお茶をコップや湯のみにドクドクと注ぎ入れるイメージが強くて、編集子が嘆く消えゆく習慣としての「いれる」にはふさわしくないんじゃないか、と。

調べてみますと、いろいろあるんですね、お茶を「いれる」には。まず「お茶という飲み物を作る」という意味合いでは、やはり「烹れる」「点れる」「煎れる」「淹れる」があるそうですわ。

一般的ないれ方としては、煎茶とよく言いますので「煎れる」という字がすぐ頭に浮かんだのですが、これは「煎じる(せんじる)」とも書くように、お茶の葉を沸騰させたお湯に入れ煮出してお茶をつくることを言うそうな。

なので、現在普通に行われているように、火から降ろしたお湯で急須に入れた茶葉を浸してお茶を作ることは「淹れる」というのが正しいようで、「煎茶」に対して「淹茶(えんちゃ)」というそうな。やっぱり、お茶を「入れる」は「お茶を茶碗や湯飲みに注ぐ」や「「茶葉を急須や薬缶に入れる」という意味にしかならないみたい。

実は天声人語欄に1ヶ所だけ「いれる」が漢字表記されているところがありました。それは「日教組の教研集会で『今の高校生はお茶の入れ方を知らない』という報告があったそうだ」というところ。日教組さんよぉ、「入れ方」は知ってるんですよ。って、茶々をいれるのはやめとこ。

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