三件茶話

テーマ:言葉・漢字
東京は世田谷に三軒茶屋というところがありますが、江戸時代、そこに信楽(後に石橋楼)、角屋、田中屋の三軒の茶屋が並んでいたのが地名の由来だそうです。長浜にも角屋(かどや)さんと田中屋さんがありますけど、並んでませんな。

ほんなことはどうでもええんですけど、いや「お茶をいれる」と「お茶を濁す」と2日間お茶の話題が続いたんで、今日もお茶の話したら、三軒茶屋、いや三件茶話やな、と思って。

あ、そうそう、今日は漢字の話にしよう、そうしよう。「茶」という字はカタカナの「サ」と「ハ」と「ホ」から成っているような字ですけど、漢字的には「サ(くさかんむり)+余」なんだそうです。

「余」というのは、余裕という言葉からもわかるように、「のばす。くつろぐ」という意味だそうでして、緊張を解いて体をのばす効果のある植物、それが「茶」だというわけです。なるほど、うまいこと出来てますね。

しかし、よく見ると「茶」の下の部分は「余」ではなく、一本横棒が足らないではありませんか。どこへ行ったのか?「余」という字を字義通り一休みさせるために、「一」を休ませたのか?いや、こりゃ一休さん、一本取られましたな。めでたし、めでたし。



(追記)
さらに追跡調査したところ、実は「にがな」という汁が苦い草があって、それが「」と書くそうです。良薬口に苦しと申しますが、やはり体のしこりをのばす薬効があるみたい。そういえば、「荼毘(だび)に付す」はこの字ですね。

この「にがな」とまぎらわしいので、「ちゃ」の方は一画を省いて「」と書き、区別するようになったそうです。横棒一本は荼毘に付されたようです。

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