アルトの声が好き

テーマ:よもやま話
2月は学校訪問もあって、教育委員としての出仕が多いんですが、昨日の午後は浅井文化ホールで教育研究発表会があり、出席してまいりました。

一般的に「9歳の壁」と言われる現象があって、ここで個人差が拡大し落ちこぼれがはっきりしてくるそうです。このことを実際に生徒や教師のアンケートを取りながら実証していくような研究をされており、とても興味深く拝聴いたしました。

講評をされた京都女子大教授の吉永先生は、「子どもの発達段階と学術的な系統の整合性」を今後研究していくと面白いと述べられましたが、確かに「このことはもっと後の学年で教えた方がよい」、逆に「もっと早い段階で教えても良い」と思うことはありますよね。

特に算数で文章題が苦手と感じる子が多いわけですが、これは算数という教科の中だけで考えるよりも、むしろ国語能力の問題ではないか、と私自身は感じましたので、そんなことを休憩時間に吉永先生と雑談で話しておりました。

全国学力調査では福井や秋田の子の成績がいいわけですが、これらの要因は何かと調べてみると、詰まるところ、「当り前のことを当り前にやっている」、すなわち普段の生活習慣や態度がしっかりしているということになるようです。

さて、記念講演は、NPO法人江戸しぐさ名誉会長の越川禮子先生による「子どもが育つ江戸しぐさ」。「江戸しぐさ」とは、江戸の商人のトップの生活信条から生まれる目付き、表情、口のきき方、身のこなし、まあ「センス」という英語が一番しっくりくるようです。

「傘かしげ」「肩引き」「うかつあやまり」「こぶし腰浮かせ」などの身のこなしを例をあげながら説明するなど、とても87歳とは思えない矍鑠とした姿で、実に興味深いお話をいくつかしていただきましたので、おいおいエッセンスを少しづつ紹介できればと思います。

しかし、「約束を守る」「見て解ることはいわない」「自分の領分をわきまえる」「人は肩書きでなく自分で見て見極める」「世辞がいえる」といった「江戸しぐさ」の本質は、結局先の「当り前のことを当り前に」ということに通じるみたいですね。当り前のことが当り前にできなくなった日本人ということか。

個人的に一番面白かったお話は「男は女のアルトの声が好きなんですよ」てこと。「いや、別に低音の女性が好みってことじゃないですよ。カッとなった時は声がソプラノになりますでしょ。要するにヒステリックではないということですよ」と。いや全くその通り!

「江戸小町」と呼ばれる女性たちは、そのあたりのこともわきまえておりましたのよ、オホホ。

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