一が先かノが先か

テーマ:言葉・漢字
ワープロ、パソコンの普及で、最近は字を書くことが少なくなりました。先日も書きましたが、年賀状くらいは、と思いまして筆ペンで宛名を書くことにしております。そうすると、普段全く気にしていないことが気になるから不思議です。

それは筆順。なかでも「右」と「左」の書き順は確か違ったな、と改めて意識するわけです。ちなみに「左」は「一」を先に書き、「右」は「ノ」を先に書きます。なんて偉そうに言っておりますが、普段鉛筆で無意識に字を書く時は、「右」も「一」から書き始めていることに気づくんですな、これが。

しかし、何で違うんでしょうね、「右」と「左」。まあ、右の場合は横棒をを右から引けと言われるよりはましであるにせよ、何で書きにくいのに「ノ」を先に書かなあかんのや、と思いませんかぁ?

これ、筆で続け字っぽく書いてると、その理由がよくわかります。「右」という字、先に「一」を書くと、そのあと筆の運びが滞ってしまいます。普段、書き順ともよく言いますが、筆で書く場合を考えると納得がいくことから、やはり「筆順」と呼ぶべきのような気がします。

さて、一が先かノが先かを決める決め手は何なのか?どうやら、「ナ」の部の次の字が「一」つまり左から右に書く字で始まる場合は「一」から。例えば、「左」の場合、「エ」は横棒から書き始めますよね。他には「友」などがそう。

逆に「右」は、「ナ」の次の「口」は縦線から書き始めます。「有」「布」などもそうですが、こういう場合「ナ」の部分は「ノ」を先に書くというわけです。

もっとも、漢字の本場中国では、「右」も「左」も書き順は同じと教わるそうな。いつの間にか、右も左もわからない国になっちまったようです。おっと、あそこは「左」だけの国か。


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