逮夜

テーマ:言葉・漢字
先日、タイヤ交換のことを書きましたら、くんさんが「昨夜、寺の逮夜でした。逮夜の語源を調べてください」などと、得手勝手な注文を出してまいりました。まあ、同級生なんで無下にもできないし、てか結構無下にしてるんですけど....。

「逮夜」。これ「タイヤ」と読みます。意味ですか?辞書には「葬儀の日の前の夜」あるいは「祥月命日の前の夜」とあります。くんさんが、「逮捕された日の夜」みたい、と書いておられましたが、確かに「逮夜」の「逮」という字は「逮捕」という言葉でおなじみですね。そう言われれば「逮捕」の「逮」の意味なんか考えたことなかったですね。

「逮」という字は、辵(しんにゅう)+隶(イ・タイ)から成っているわけですが、「隶」は「又(手の形)+尾の形」からなる字なんだそうで、ここから「しっぽに手が届いてつかまえる」ことをあらわしているのだとか。まさに、「逮捕しちゃうぞ!」的な意味ですな。

「そこまで届く」ってことから「およぶ」という意味も加わり、「逮夜」は「明日に逮(およ)ぶ」夜、すなわち「葬儀、命日の前夜」ということになるわけですね。

現在は「命日の前夜」という意味で使われることがほとんどだと思いますが、実は本来は「葬儀の前夜」という意味だったようです。今はもっぱら「通夜」と称しておりまして、「逮夜」はすっかり席を奪われてしまいました。タイヤがすりへって、つ~やつやになっちまったというわけでしょうか。

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