入場料戦略

テーマ:まちづくり
半年ほど前の日経プラス1に「スカイツリー入場料、3000円って高い?」という記事が掲載されていました。確かに高いところに上るだけで3000円ってのはどうよ?と思うし、実際ライフネット生命保険が1000人を対象に適正入場料を聞いたところ、平均は832円だったらしい。まあ、そんなもんやろ。

「割高ではないか?」という疑問に対する事業主側の理屈は概ね次のとおり

1.スカイツリーの建設費は650億円。これ以外にも維持費がかかり、入場料収入は大切な収入源

2.国内外の展望台の入場料と比較しても相応なうえ、世界一高い電波塔というPR効果も大きい

3.あまり安くすると、人が殺到して待ち時間が長くなり、かえって評判を落とす

「最初は高い値段を付けて興味のある人を呼び寄せ、一巡して人気が落ちれば値下げして関心の薄い人にも来てもらう。」という戦術をとる可能性もありそうで、これを「スキミングプライシング」と呼ぶ、などと記事には書かれておりました。私も、多分値下がりしてから行く派だな。

この記事読んで、心に浮かぶのは曳山博物館。開館以来、一豊・千代博覧会会場となった平成18年以外は入場者は泣かず飛ばず。展示物や企画内容を充実しても入館者は増えないのが実態。今回の三姉妹博期間中もメイン会場の近くにありながら、入館者は平常年(5万)からやや微増(5.4万)にとどまった。

「メイン会場の近くでも、展示テーマが異なる館は素通りされる傾向」という主催者の評価。今年は曳山博物館の特別展示、すごく気合入ってたんですけどね。江の生きた年代と歌舞伎の発祥がほぼ同時代というところに目をつけた展開は悪くなかったし、大河の映像や着物並べるより高尚だと思ったんだけど。

そもそも600円という入場料が高いという意見は前からあるのだが、開館後、改定や適正価格が真剣に議論されたことが一度もない。博物館は見ていただいてナンボ。曳山博物館こそ、スキミングプライシングが必要なのではないかと個人的には思うんですがね。もう手遅れか?

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