異常こそ常なれ

テーマ:よもやま話
今年は庭のつつじが「あんばよう」(塩梅よく)咲いております。

1週間ほど前に、かくのごとく満開になりまして、少しずつ花をぽとぽととたれ落としながらも、いまだ満開に近い状態が続いております。一昨年の夏、ハバチの幼虫にやられ葉っぱが丸坊主になりまして、昨年などはほとんど花をつけることなく、心配をしておりました...。

どうしたんだ、珍しく植物のことなんか書き始めて、気色悪い、と思われるかもしれませんね。実際、これまで植物にはほとんど興味がなかったのですが、皆さんのブログに植物ネタが頻繁に出て参りますので、少し関心を持つようになってきました。

さて、「今年は本当に異常気象だね」と皆さん耳にタコができるくらいおっしゃいます。4月はほとんど晴れる日がなく、恐らく私が記憶する中では気候的に最低の4月でありました。5月に入りますと、うってかわって4月の仇を取るかとのごとく好天が続いたと思いましたら、ここに来てうすら寒くて、片づけた冬物や毛布の再登板です。

ところで、気候に関して「今年は異常!」というようなことを、実は毎年毎年繰り返し言っているような気がいたしますが、「そもそも平常な年なんてあるのか?」

日高敏隆さんが「人間はどこまで動物か」(新潮社)という本の中で、そう問いかけられておりました。気候なんてものは毎年「異常」なんだ、と。そして、それを平均したものが「平年並み」となるんで、ガタガタ騒ぐもんでないぞよ、とたしなめておられました。

庭のつつじは、人間が異常気象と感じるのをあざけ笑うように咲き誇っております。私もガタガタ騒がずに、皆様方が石油ストーブを御仕舞になるのが平年より遅くなっておりますことに、油屋としてこっそりと、しかし素直に感謝しながら肌寒い5月を過ごして参りたく存じます。

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