昔の機械を嫁に出す(後)

テーマ:油甚本店
さて、昨日の続きです。搾油機は2台ありまして、もう1台はより古く、より重く、しかも一部が地面に埋まっておりまして搬出容易ならざる印象です。
推定重量1トン以上
最初、鉄パイプで梁を補強した上で、チェーンブロックで上から全体を吊り上げますがびくともいたしません。

一部、部品をばらしながら、上部だけを吊り上げることになりましたが、ピストン部分が思ったよりかなり長かったようです。

倉庫の前まで台車で運ばれ、ユニックで持ち上げられます。
オーライ、オーライ
ピストン部、無事トラック荷台に着陸
まだまだ現役!
この後は、基礎の部分をはつりまして
中のオイルを抜いて
またもや吊り上げたり、台車で運んだりで無事搬出


こちらの搾油機は油圧式で、もうこの形のものは作りたくても作れないそうです。千葉の今井製油さんに引き取っていただくことになりましたが、「輸送費や搬出手間を考えると、全然合わないんだけど、もうこれは道楽ですな」と社長さん曰く。

当方としても、半世紀間放置してもう使う見込みもない機械で、自分で処分するにしてもこの手間を考えると、スクラップバリューを差し引いてもかなりのコストは覚悟しなければいけなかったでしょう。

搾油機が撤去された後は、整然とした空間が残り、当社の製油の歴史にポッカリと穴が開いてしまったようで、「本当にこれで良かったのか?」とご先祖に申し訳ない気分がやはり残るのですが、私自身が活かすことのできなかった機械が再びどこかで役に立つことで、良しとせねばならぬのだろうと思います。

それにしても、使わなくなった機械ですらこれだけのことを感じるのだから、人間の脳死に伴う臓器移植などは、当事者でない自分が意見を言うことすらおこがましいのかもしれない、と痛感した次第です。






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