またの名

テーマ:スポーツ
報道によると、大相撲大嶽部屋の三段目力士、吉野が四股名(しこな)を改名して名古屋場所に臨むそうだ。

その名も「右肩上り」

大嶽親方が「全体が暗いのでみんなが幸せになれるように付けた」らしい。「右肩上り」は、これまで三段目と幕下を行ったり来たりしている力士のようで、毎日新聞が、『名前の通り「エレベーター」から脱却できるか』などと洒落た事を書いていた。

冗談みたいな名前だが、wikipediaによれば、相撲界には昔から珍名の力士がたくさんいたようで、例を挙げると「一二三山 四五六(ひふみやまよごろく)」「横巾 楯之助(よこはばたてのすけ)」「晴天 照蔵(せいてんてるぞう)」「宝年 万作(ほうねんまんさく)」「自動車 早太郎(じどうしゃはやたろう)」「三毛猫 泣太郎(みけねこなきたろう」「〆切り 玉太郎(しめきりたまたろう)」等等。

ところで、この四股名、もともとは「醜名(しこな)」と書いたそうだ。四股(しこ)そのものが「醜足(しこあし)」から転じたものと言われているが、「醜(しこ)」というのは「みにくい」という意味ではなく「逞しい」という意味らしい。

「醜名」を「シュウメイ」と音読みすると、スキャンダル(悪い評判)という意味になるので、これを避け「四股名」を用いるようになったという説もあるようだ。

さて、英語では「ニックネーム(nickname)」などと言うが、「ニック」の語源は「・・・もまた」を意味する初期英語「eke」であり、あだ名を「eke-name」としていたものが、後に訛ったものなんだそうだ。

そういえば、「四股名」もよく見れば「またの名」ですな。

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