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インターナショナルタクシー

テーマ:旅日記
実は「焼肉が食べたい」「カンジャンケジャンが食べたい」「いやいや蔘鶏湯が食べたい」「うんにゃ、ブランド品を安く買いたい」程度の家族それぞれの希望のみで具体的な旅行プランを全く持たずに望んだ今回の旅。

2日めの朝も、「とりあえず景福宮行って、その後は土俗村行って蔘鶏湯」まで決めて、ホテルの前に待つタクシーに声を掛ける。ん?インターナショナルタクシーとか書いてある。旅行会社のガイドさんはオレンジタクシーと黒い模範タクシーは教えてくれたけど、これは知らんな。有名なぼったくりか?

ま、一般タクシーと値段は同じとか書いたるし、とりあえず乗るか。「お客さん、どこ行く?」「え~っと景福宮まで」「どこか他行きたいとこあるか?」「いや~、土俗村で蔘鶏湯食べようかと」「あ~ん、わかった、わかった」「お客さん、3時間でソウル中の見所じぇ~んぶ連れてってあげるよ。1時間2000円だから6000円」

伊東四朗風のちょっと風変わりなおっさんだったけど、「日本に住んでいたこともあるし、今は米軍基地にも出入りしている。このタクシーは安心、安心」と、矢継ぎ早に身の潔白を証明しようとなさるので、「ほんじゃ、まあお願いしましょうか」「気に入らなかったらお金払わなくてもいいよ。気に入ったらもっと払ってくれてもいい」と。

まずは、大統領府(青瓦台)の前を走る。「ここは写真撮影ダメ。でも、ぼくが1,2,3と言うからその瞬間写真撮るといい。大丈夫、フィルム貼ってるから」。「3」の瞬間横を見ると青い屋根の建物。ところが、検問のところで止められて屈強な監視員が「写真撮っただろ!?」。運転手さんが早口で対応。

「何て言ったんですか?」「撮ってない、撮ってない、って」。「大丈夫、大丈夫、あいつら顔覚えてない」。ほんまに大丈夫なんかいな。「見つかったら銃で撃たれるんですか?」「銃で撃たれない、大丈夫。つかまって日本帰れなくなるだけよ~」

「景福宮は中に入ったら退屈で退屈で大変。日本人み~んな10分で出てくるよぉ。もうすぐ軍人屋さん出てくるから、そしたら一緒に写真撮るといい。それまで北村案内してあげるよぉ。」と運転手さん。北村(プッチョン)とは、韓国の伝統的家屋が坂道沿いに立ち並ぶ日本人好みのスポット。

高級な家にはセコム
それなりの家にはポコム

ここに限らず、撮影スポットを指定して家族4人の写真をひたすら撮ってくれる運転手兼ガイドさん。この後、土俗村へ案内してくれたが、食事時間は料金対象外と良心的。「インターナショナルタクシー(外国人専用タクシー)」、これはめっけもんかも....(続く)

ソウルタワーと明洞今昔

テーマ:旅日記
さて、ソウルの旅の続きですが、オプショナルツアーで連れて行かれる焼肉店はあきませんな。「とっても美味しい、とは言えませんが、それなりの」という紹介だったお店。まあ、やっぱりそこそこ払わんと美味い焼肉は食えんようです。

帰る日にバスで迎えに来てくれた旅行会社の韓国人男性ガイドがその店の名前を聞いて、「あぁ、あそこ不味いんです。帰ったら旅行会社のアンケートに『あんな不味いところに連れて行くな』と書いて下さい。でないと、改まらないんです。我々がそんなこと言うわけにはいきませんのでね」と。このお兄さんは好感の持てる人でしたよ。

おいおい、どうなるんやこの旅は、と皆さん不安半分、ざまみろ感半分でしょうけどね、ソウルタワーは綺麗でしたよ、夜景。空気の澄み具合によって、タワーの照明の色が毎日変わるそうですが、
この日は絶景日和を示す「青」
当の夜景の写真は私の写メではきれいには写りませんし、そもそもそういうところで勝負するブログでないんで、とりあえず最も印象的だったところをご紹介いたしましょう。
そう、男性用トイレ
ソウルの夜景に向かって放つ爽快感はひとしお。ちなみに、女性トイレの方は、夜景が見えるのは洗面所の部分からだけだったようです。

ソウルタワーの後は明洞散策。まあ、賑やかですな。日本で言うと銀座+原宿みたいな感じですか。今や日本からは老いも若きも女性がわんさか押し寄せますが、ソウル五輪前(1988年)までは、韓国に旅行に行くのはもっぱらおっさん連中。しかも後ろめたい目的だったそうですが、その舞台もやはり明洞だったとか。

皆さん、よくこの時期に行きましたね、とおっしゃいますが、旅行期間中、露骨な反日の雰囲気は全く感じませんでしたね。騒いでるのは一部で、あとの市民は極めて平静。もっとも日本人相手に商売してる人ばかりなんで当然なんでしょうけど。

現在14ウォン=1円くらいなのですが、10ウォン=1円程度が何となく釣り合うという感じなので、3割くらい物価が安いと感じます。なので韓流、ブランド好きの女性が買物に押し寄せるのは当然。

今、日韓関係の悪化を理由に渡航・韓流制限などしようものなら、むしろそのことでおばちゃんたちのデモが起こるのではないかと心配になる勢いです。

 

不安ニョンダゼヨ~

テーマ:旅日記
ご無沙汰いたしております。盆休みも日曜日もない身。娘や息子とスケジュールを合わせて3日間の家族旅行に行って参りました、カナダへ。だと往復するだけで終わるので、お隣の国韓国へ。値段が値段だけに出発はセントレア11時50分発の遅めの便。それでも午後3時頃からはフリーで動けるだろうと高を括っておりました。

到着した仁川空港内で面倒くさい諸手続きを終えた後、旅行会社スタッフの待つ出口へ。旅行会社名や人名の書いた札を持ってずらりと並ぶ人たちからそれらしき人を探します。が、見つからん。居らん。え!騙されたの?ここまで来て。

すっかり、人々が立ち去った後、一番端の方に残っていた青い服を着た韓国人のおばはん。制服に旅行会社の名前が書いてあるのをかろうじて妻が見つけて声を掛ける。「お~、油甚さん?」「そうです、そうです」。「え~、皆さんが一番早く、あとまだ出て来られていない方ありますぅ~。」ていうか、札をちゃんと挙げとけよ!

結構待った後、江川紹子をさらに老けさせ陰険にした感じのおばちゃんスタッフ、「実は~、皆さんとは別の便でいらっしゃるお客さんいました~。もう少し待ちましょうか~」。ていうかお待ち下さい、でしょ。「あの~、ホテルには何時に着くんでしょう?」「そうですねぇ。免税店に寄って、その後ホテル2つ、皆さんのホテル最後だから5時頃」

「ぎょえ~!」。あ~ぁ、1日終わりやん。しかも3日目はホテルを10時半に出発ぅ~?これって実質観光1日ですな。しょうがないので、この日の晩はバスの中で薦められた「ソウルタワー+焼肉」ツアーを頼むことにする。ソウルタワーはタクシーで乗り入れが出来ず、「下から歩いて上れるけど、2~3時間かかるよぉ」

泊まったホテルは明洞から歩いて15分くらい離れたところ。ツアーの集合場所のロッテホテルまではタクシーで行くことを薦めた後、「私がタクシーをつかまえてあげる。荷物置いてらっしゃい」。ロビーに降りてもうタクシー来てるか、と思いきや、「おかしいねぇ。こんなにつかまらないことないのに」とスタッフ。

車にひかれそうになるようなところまでせり出して手を上げるも全然つかまらず。集合時刻の10分くらい前にようやくつかまったが運転手は日本語ダメっぽい。スタッフさん早口で行き先を告げると「行ってらっしゃい」。道路めちゃ混みで集合時刻ギリギリに着いたその先はロッテホテルならず百貨店の入口。

「ロッテホテルはどこですか?」「左、いや右」といい加減に答える百貨店の外にいた案内ガイド。結局ぐるぐる回ってもたどりつけず、例のスタッフに電話。「タクシー、ホテルじゃなくて百貨店の前で下ろされたがな」「え~、困りましたね。ちゃんと言ったのにぃ~」

結局、近くにあったヤングプラザ(ヨンプラザと聞こえた)の前で待つように指示され、そこで大型ツアーバスにピックアップしてもらうことに。時刻は6時5分。あ~ぁ、この旅いったいどうなるのか。不安ニョンダゼヨ~。

小山ロールの如く

テーマ:旅日記
さて、有馬温泉に泊まった翌日。メインイベントが終了したのが午後4時頃。長浜に帰る前に近くに住む息子をピックアップして夕飯を一緒に食べる予定でしたが、それまでにまだ少し時間がある。

てことで、お土産も買ってないし、ガイドブックに載っていた「エスコヤマ」とやらに行ってみるかと提案。どれくらいかかるんやろかとナビで行き先入力したら何と20分の距離。「念の為に電話してみ」と妻を促します。

「あのぉ~、今から20分くらいでそちらに伺いたいんですが、小山ロール残ってますでしょうか?」という質問の答えは、「今のところまだ売り切れておりませんが、残っているかどうか保証はできません」と。まあ、万が一売り切れていても他に何かあるでしょ、ってことでナビ開始。

六甲北有料道路とかに乗って、降りた後はマッチ箱のように同じような家が止めどもなく立ち並ぶ三田のニュータウンの中をずんずんと走っていきます。普段、都会の人たちがタイムスリップしたみたいと思うような所に住んでいる我々にとっては逆タイムスリップ現象ですがな。

ナビでは20分の予定でしたが、30分ほど走ったでしょうか、ついに目的地に着。何でこんな所にこんな店がのロケーションですが、店の前には人が並んでますやん。とりあえず、妻を降ろして私はガードマンが誘導する先の大駐車場へ。

車を置いて、入口のところに参りますと

「うっそぉ~、まじかよ」と思いながら、列に並ぶ妻を発見。すると「小山ロールは私の後ろの人でおしまい。ぎりぎりセーフ!」。おお、何という幸運。あそこで妻を先に降ろしていなかったらぎりぎりアウトの憂き目に遭ったこと必至。

小山ロール以外にもスイーツは所狭しと並んでおりましたので、ここでお土産をまとめ買い。それにしてもすごい人気。ここを見てますと「うちは場所が悪いからね」なんてのは商売が上手くいかない理由にはできませんな。
いや~、絶品ですな、これ
ただの市販ケーキ(四半世紀)に非ず。お後もよろしゅうに。

晩参観

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ホタルの季節となりまして、旧山東町はゲンジボタルの里として大々的に宣伝しておられますし、長浜の街なかでも各所でホタルが見られるという話を聞くのですが、慌しい日々を送る中ではわざわざ蛍狩りに出かける気持ちの余裕がなかなか生まれません。

さて、有馬に参りますと宿のフロントに「ホタルマップ」が置いてありまして、8時台から太閤橋の下手で見られますよ、とのことなので、夕食を済ませて浴衣がけで出かけてみることにしました。ちなみに「蛍狩り」って、てっきり虫カゴと網持って行くのかと思ってましたら、「紅葉狩り」と同様鑑賞の意味だったんですね。

坂を下って、裏道を抜けながら表通りに出ますと、チラホラと人影が現れて、さらに太閤橋の下手に来ると、有馬川の川沿いにずらりと人の列ができておりました。川下へずんずんと進んでいくと草叢のようなところに居るわ居るわホタルの乱舞。

ホタルの語源は、「ホ(火)」が「タル(垂る)」と見た目をそのまま表現したものとのことですが、実に幻想的でしばらく魅入ってしまいました。ふと左手から若いカップルの喚声が聞こえましたのでそちらの方に目を向けますと、何と男性の方の手のひらの上にホタルが止まっているではありませんか。ナイスキャッチやん。

よ~し、おいらも挑戦、とばかりに川面に飛び交うホタルに向かって、「おいでおいで」とばかりに手のひらを振り続けます。すると不思議不思議、次第次第に上方にふわふわと飛んで参ります。あともう少しというところで、ひらりと逃げられてしまいました。

「やっぱり、若い男性のフェロモンでないとあかんわ。中年のノネナールではホタルも逃げよるわ」と、妻に誂われながらも再挑戦。すると、またまた私の手技に釣られるようにふわふわと上昇してくる一匹のホタル。ゆるやかな磁力に引きつけられるように近づいて来たと思うと、ふわりと私のたなごころの上に。

「やったぁ~」「あら、ほんまに来たやん」と若い男女のようにはしゃいでしまいましたが、やっぱりこれこそが蛍狩りですな。さてさて、「ほたるこい」の歌に例えますと、「あまい水 誘われ来れど 苦い水」の25年だったかもしれませんけど、先の人生「あまい水 苦い水も あまい水」でいきたいもんです。
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