油買うもよし、売るもよし。楽しく老いるためのオイル日記

湖北の観音

テーマ:まちづくり
先日、喜多桜美さんのブログ読んで、「そうや、そうや、これ行かなあかんのや」と思い出した長浜城歴史博物館で開催されている「湖北の観音」特別展。こんな近くで一堂に会した観音様を見られるチャンスはめったにない。

明日見に行こ!と決心したその日に、教育委員会9月定例会の案内が届く。中を開けると一番上に長浜城の駐車許可証が入っている。あれ?と思ったら、何と今月は浅井支所ではなく「長浜城で会議をする」と。これは、特別展が見られるぞ、と直感。そして、昨日がその定例会議の日。

案の定、会議終了後、長浜城歴博館長さんが「本日はこれから湖北の観音さんの特別展をご覧になっていただきたいと思います」と。新聞報道にもあったように、大層な人気で入場者も1万人を突破した旨のご説明もありました。

湖北各所からお出ましになられた大小さまざま30体を超える観音さまたち。お顔立ちやお姿もさまざまで、それぞれが何とも言えない表情と佇まいで魅了して下さいます。加えて、S学芸員の懇切丁寧な解説。小一時間充実した鑑賞を楽しむことができました。

重要文化財と県指定文化財が各4点、市指定文化財が8点となっていますが、未指定のいわば無名の観音さんたちの中にも「何でこれが指定されてないの?」と思われるもの多数。まだまだ湖北には秘仏が眠っているようです。

これだけの観音さまをお借りするにあたっては随分苦労もあったようですが、管理(いやおまもりと言った方が正確か)されている各在所の方々にとってみれば、自らの分身であり宝、そして集落の絆の源、ちょうど我々山組における曳山のような存在なんだろうと推察いたします。

遠方から来られた方で、一体の観音さまの前で合掌しておられた女性がいらしたそうです。その方はそれまで無信仰で宗教にも関心も無かったのに、全く無意識のうちにそうしてしまっていた自分に驚かれていたようです。観音さまの力ですね。

館長さんは「長浜市内の小・中学生がなかなか来てくれない。夏休みにすべきだったかも」と仰っていましたが、「湖北の子どもたちは仏像が身近にあって珍しくも思わないのだろう」という声も。

しかし、観音さまを目にして心洗われるような気持ちになれるのは、純粋無垢な子どもたちよりもむしろ人生に疲れ、世俗の垢と汚れにまみれた我々中年こそなればではないでしょうか。皆さまも観音様で心の垢落としされては如何でしょうか。会期は長浜会場は10月14日まで、高月会場は10月21日まで。よ~し、今度は高月だ!

コメント

  1. 2012/09/28 09:28
    高月会場は、高月観音の所でしょう
    お母様も連れてきてあげてください
    私も行く予定です
  2. よこちん
    2012/09/28 10:44
    そうそう私も湖北の観音様巡りをしたのは27,8歳の頃、こちらに返って来た時でした。石道寺や向源寺(渡岸寺)の観音様を見た時はほんとに癒されました。
    ひょっとして日本の原風景みたいな地域なのかも知れませんね。
    先日の講演会で「一流の芸術家が最後に訪れるのは近江(湖北)である」と出島氏も仰っていました。
  3. 2012/09/28 16:06
    友の会会員で、いつも特別展の入場券を送っていただいていますが、なかなか・・・です。
    今回、「よ~し、今度は高月だ!」の貴殿の声にだまされて(身をゆだねて)みようと思っています。
  4. 2012/09/28 16:56
    >minoriさんへ
    去年いや一昨年でしたか、休館で入りそこねたことがありました。母ですか?minoriさん、連れてったってくれませんか?(笑)

    >よこちんへ
    近江の鬼門「己高山」を中心に栄えた仏教文化圏だったそうですね。歳が進むにつれ、観音様の魅力が高まるような気がします。でも一流の芸術家が最後まで来ないってのはどうよ(笑)

    >SirMurai先生へ
    ぜひ騙されて来て下さい(笑)。学芸員さんの解説付鑑賞をお奨めいたします。「実はこの観音様は...」の裏話が楽しいんです。

  5. メグママ
    2012/09/28 17:10
    私も最近になって観音様の慈悲深いお姿に心が洗われるような気がします。思わず合掌されたその方の気持ちもわかるような・・・。
    お経も昔は日曜学校で覚えた文句を口ずさんでるという感じでしたが今は何というか心の奥深いところで沁みてくるものがあります。
    長浜城に行ってみようと思います。
  6. 2012/09/28 20:21
    私の目線が下になる観音様には気が引けましたが、
    なんとも言えないこう惚とした気持ちになりました。
    高月資料館では、インパクト大の仏像さまが
    おられましたよ。是非、高月へ!

  7. 2012/09/28 21:47
    >メグママさんへ
    是非、長浜城行ってみて下さい。今回ゆっくり拝観して改めて感じたことなんですけど、見る方向、角度によってお顔の表情が違うんですね。それと、近くから見ると全然似てないようでも、少し離れて見ると頭部と胴体のバランスや腰のうねりなどがそっくりの二体があったりと、色々な見方を教えていただきました。

    >喜多桜美さんへ
    女性には奥の方に4体並んでいた小ぶりの観音様が人気があるということでしたよ。高月のインパクト大ってのは、ひょっとしてカニ様観音?(笑)
  8. 2012/09/28 23:31
    御利益を求めて行ってこよっかな その後にオータムジャンボ買おっと(笑)
  9. 2012/09/28 23:37
    ほんとに湖北は観音様がたくさんいらっしゃいますね。
    私は個人的に石道寺の観音様が大好きです。
    紅をさした唇と腰の捻りが。笑
  10. 2012/09/29 00:53
    ひじょう~に興味深いので見に行きたいのですが、一人で行こうとすると、「なんで一人で行くんや!」と言い、みんなで行こうというと「興味ないわ」って言い放つ家族がいます。。(泣)
  11. 2012/09/29 08:35
    大事なお母様を私の運転する車には乗せられません
    おかめちゃんから
    やめて~と聞こえてきそうです
    そろそろ誘いに行きますからねぇ
  12. よこちん
    2012/09/29 08:46
    今、メモを見直したら
    「近江を訪れたことのない芸術家は、一流とは言えない」でした ^^;

    昨日 長浜城歴史博物館の太田浩司氏の講演会が木之本であったんですけど、やはり木之本や余呉は柴田勝家方の子孫が多いみたいですね。
    敗者から見た歴史という視点も大事だと思いました。

    旧長浜とはまた違った文化圏なのかもしれません…
  13. 2012/09/29 09:02
    >えべっさんへ
    馬を頭に乗っけた馬頭観音さんもいらっしゃいます。馬の方が当たるかもよ(笑)

    >ゆうこりんさんへ
    石道寺の観音様、ホントに女性的ですよね。木之本の八面六臂観音さんも頑張って下さいね(笑)

    >ぱぱ吉さんへ
    ふぅ~む、罵倒観音さんですね(笑)

    >minoriさんへ
    そうそう、「だいぶ涼しなったのに、あの子きゃんせんな」とお待ちかねですわ(笑)

    >よこちんへ
    それならわかる(笑)。そうそう、だから湖北は価値観も皆一緒とかやると間違う。よこちんも柴田の家臣の子孫ですもんね。



  14. Rose
    2012/10/01 00:29
    いい事教えてもらいました!
    観音様は温かい気持ちにしてくださいます。
    私もきっと拝むといます(^人^)
    なかなか あちこち巡る機会もないので、心の垢も埃も…落としてもらいに^^; 是非行ってきます(^-^)

  15. 2012/10/01 09:04
    >Roseさんへ
    観音さんは曳山と並んで間違いなく湖北の誇りですわ。是非ご観覧下さいませ。

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