油買うもよし、売るもよし。楽しく老いるためのオイル日記

教育委員会はどこへ行く

テーマ:まちづくり
(昨日の続きです)

橋下府知事が投げかけた教育改革。皆さんはどう思われるでしょうか?教育の素人から見ると拍手喝采を送りたくなるところも多々あると思いますが、プロの目から見るとやはり危なっかしくてしょうがない、というのが本音のようです。さらに国で地教行法を改正しないと実現するのは困難なようです。

教育委員会制度の見直しについては、民主党もマニフェストで掲げているようですが、今の日本でこれを変える力のある人はいない、というのが野口先生の見立てのようです。従って「皆様方教育委員の首はしばらくつながりそうです」と。(誰も好きでやってないと思いますが・笑)

もっとも、外圧は無くても「自ら襟を正して教育委員会のあり方を自主的に改革していかねばならない」というのが講演の趣旨であったと思います。現在、教育委員会の現状と批判されている点として7つを挙げられました。

1.事務局の提出する案を追認するだけで実質的な意志決定を行なっていない

2.地域住民の意向を十分に反映せずに教育関係者の意見に沿って行なう傾向が強い

3.地域住民にとって教育委員会がどのような役割や活動を行なっているのかあまり認知されていない

4.非常勤の委員の合議制で責任の所在も不明確

5.月1~2回の会議開催で事務処理・行政執行が迅速にできにくい

6.首長から独立しているとはいえ、予算編成や事務局職員の人事権を有していないため、自ら政策決定と実施ができない

7.自治体内部の連絡・協力より、国→県→市町村の上意下達的な教育行政の末端機関の役割を担っている


教育委員に就任して半年、まさに疑念を抱いていたことを見事に列挙して下さいました。橋下さんに共感を持つ人のほとんどは、教育委員会の実体や役割が見えないからではないでしょうか。内部に入った教育委員ですらそうなのですから。

近年、学校運営協議会など地域ぐるみで学校の運営を考える取り組みが進み始めていますが、これが進展し文字通り新しい公共型のコミュニティスクールが実現すれば、教育委員は不要もしくは役割が変わるだろうとのことでした。

政治介入をさせず民意を反映させるために作り出されたのが今の教育委員制度と考えられますが、当面は「委員それぞれの得意分野を活かせるような活動を行ない、各教委がそれぞれの特色を出していくことが活性化につながる」というのが結論だったようです。

私も、とりあえずはブログを通じて公開できる情報は公開するとともに、皆様の意見を拝聴し教育行政に反映することが役割かなと考えているところです。

コメント

  1. にーに
    2011/10/27 11:37
    橋元さんは自分で独裁が必要と仰ってるように、いたって独裁色の強い行政法だと思いました。会社の社長が、能率アップと業績アップの為に考えた内容のように感じました。
  2. 2011/10/27 11:57
    橋本さんは、正直怖いです
    やんちゃ坊主が暴れてるという部分と
    これまで、頑張ってきて来られて若い人には支持されていますけど
    中年層には危ない人かも・・・
    今回の選挙は危ないでしょうね
    そしたら、どうするんでしょうね
    無責任なことですよ
  3. 2011/10/27 15:15
    >にーにさんへ
    やる気のない先生を処罰しようがないもどかしさがあるのでしょうけど、橋下方式で解決するかどうかは疑問。ただ、現状でいいのかというとね。橋下さんは「これは結論ではなくて問題提起だ」と言ってましたが。

    >minoriさんへ
    知事選に出る前に占い師に「5年間は活躍する。その後は弁護士に戻る」と言われたそうです。当たるんでしょうか?占い。

    >けろっぴさんへ
    国は当然「教育基本法」で理念を明確に示すんですよね。安倍政権の改正で随分改善したんではないでしょうか。仰る通り戦前の国家教育への反省から、教育の主体が地方自治体に移行したわけですが、地方自治体には色々な首長がおり、けろっぴさんの懸念されるような困った政治介入も考えられるわけで、それを排除するという意味もあるのではないでしょうか。

  4. 2011/10/27 16:38
    首長が変わったからといって、教育委員をすぐ大量入れ替え出来ない仕組みで、中立を守ろうとしているんでしたっっけ。結構、強引に変えた人もいましたね。理念的に教育を守ることに重点が置かれ、個々の具体的な小回りは効かないのかもしれません。
  5. ジャミラ
    2011/10/27 18:56
    教育現場、教師の評価ってどうなんでしょう。
    何をもって良い教育、良い学校、良い教師とするのか。
    そこが、はっきりしないとすれ違いの議論が続きそうです。
    1から5までが現状であっても、世の中や教育現場がうまくいっていれば表に出ず、地域住民の意識が高まっているからいろんなもんが噴出しているような。
    世の中の仕組みや意識が変わっているのに教育だけ現状維持とはいかんでしょうね。
    でも、静岡県みたいな理解不能なことがあると、万策尽きたという発言の教育長に思わず同情してしまいます。
  6. 2011/10/27 19:00
    >SirMurai先生へ
    そういう仕組になってはいるものの、市長から推薦された手前、市長が辞めたら教育委員も辞職するのが大阪では慣例になっていると、野口先生は仰ってました。何か変ですけど。矛盾だらけだけど誰も変えられない日本らしい制度かも(笑)

    >けろっぴさんへ
    元々は「はしした」だったとか。いろいろ出自が複雑なようですが、新聞広告見ると文春と新潮がえげつなく叩き始めたようですね。政治的手法への批判とは別次元の低レベルなやり方、不快です。
  7. 2011/10/27 19:18
    >ジャミラさんへ
    確かに世の中うまくいってれば、多少矛盾があっても表に出ませんわね。静岡県?万策尽きた?去勢!
  8. よこちん
    2011/10/27 21:58
    かつて信長の時代に日本にやって来たポルトガルの宣教師ルイスフロイスは「日本人はみな粗末な家に住み生活も質素だが、誰もが礼儀正しく他人を思いやる民族だ。子供たちにもムチを使わず言葉で教育している。子供も立居振る舞いが完全でのびのびとしている事は驚嘆に値する云々…」と書き記しているそうです。国家挙げての教育は当然まだ行われておらず、寺小屋的なものか家庭や地域での教育?しかなかった時代でしょうから、身近な大人や親の姿から感化された部分が大きかったのかもしれません。いつの時代も子供は大人社会の鏡でしょうから大人再教育が必要なのかも…(自分のことや~)
    親になる試験なんてあれば赤点か、いや落第か~
    それにしても今の学校(建物)はかなり立派です。ソフト面にもっと予算をまわしてもいいんじゃないでしょうか…?
    武道場もできましたしね。
  9. 2011/10/27 22:53
    長らく教育に接していないのでよく理解し思考している方に依存せざるをえません。情報が錯綜していることが多いので不勉強なものには適切な判断は難しいかもしれないし・・・意見拝聴の上、ある時点では信じるところを走っていただくことが必要だと思います。そうでないと必要な速度で動かないのでは??

    下駄やのおじさん
  10. 2011/10/27 23:04
    >よこちんへ
    学校の建物は耐震とか色々ありますからねぇ。ほんとは木造校舎とかがいいんですけどねぇ。そうもいかんし。武道場?トラか?

    >ゲッティさんへ
    確かに専門分野に精通している事務方に依存せざるを得ないのはその通りです。だからこそ全く違う視点とかが求められるんでしょうね、教育委員には。まあ、ぼちぼちやりますわ(笑)
  11. 2011/10/28 09:02
    >じゃじゃこさんへ
    いや、アホなことも言うてええみたいです、と勝手に決める(笑)。これから定例会行って参ります。

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