箔がつく

テーマ:よもやま話
昨日、ゆうこりんさんがクリスマスのローストチキンのことを書いておられましたが、筍さんが「持つとこに銀紙巻いたって~」とコメント。わ、銀紙って懐かしい響き。

そう、今でこそアルミホイル、もしくは単にホイルと呼んでおりますアルミ箔はかつて「銀紙」と呼ばれていたことを思い出しました。当時は、アルミという金属があまり馴染み深いものではなかったんでしょうね。そこで一段格上の「銀」、さらに「銀箔」では嘘になるので似た形状の「銀紙」と呼んだのか?

銀紙というのは、折紙の中にも入っていますが、厳密に言うと裏に紙が貼られているものを指すんですね。でもあれも銀ではなくて、実際はアルミなので「アルミ紙」と呼ぶべきか。いや、日本ではアルミ=準銀と考えた方がいいのかも。

さて「アルミホイル」は、英語ではAluminum foil。foilはホイルでなしに「フォイル」なんですな。foilの語源はラテン語のfolium(葉)から来ているそうな。なるほど、アルミホイルがくしゃくしゃとなった時、何となく葉脈っぽいですもんね。

さらにこれと紛らわしいのが「アルミホイール」。伸ばすだけで重さが100万倍くらいになってしまいますがな。日本人は「ホイール」と言いますけど、英語のwheelの発音聞くと、「ウィール」と聞こえますから別物みたいですね。もっともこれも実は合金だそうで、英語ではalloy(合金)wheelと呼ばれるんだとか。

こうした呼び方の推移を見ていると、まさに「箔が付く」という言葉が浮かんでまいります。「何かのきっかけによってそのものの評価が高くなる。値打ちが上がる」という意味で使われますね。

ところが、fleapediaによれば、「『外側が金箔で飾られる』というこの言い方には、『実体はたいしたことないのに』という、ひがみ根性のまじった冷ややかな視線も感じられ、ちょっとしたきっかけでまたすぐに評価や値打ちが下がり、『箔が落ちる』ことになる」と書かれていました。

なるほど、近年やたら頻繁に実施される「◯◯博」とやらいうイベントも、むしろ「◯◯箔」とした方が良さそうな...。

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