パッチの法則

テーマ:よもやま話
今年は11月の後半が妙に暖かく気持ち悪いほどでしたが、12月に入りましてようやく冬らしい寒さになってまいりました。となると、いよいよパッチの季節到来。

そんなおじんくさいこと言いなさんなてか。いや、もうおっさんですがな。この年でパッチ履かんていうやつの方が、むしろ気取っちゃってやな感じやわぁ。

まあ、若い人は履きませんねぇ。特に高校生とか絶対に履かんでしょうね。意地でも履かんやろな。ほんなもん履いてて、ちらっとズボンの裾が上がった隙間から白いもんでも見えてみ、「あ~、こいつパッチなんか履いとるぅ~」。即、からかいやいじめの対象でしょう。

ところが、私が高校3年生の時、クラスでパッチが大流行いたしました。ずっと探していたものの見つからなかったのですが、7、8人が並んでズボンの裾を一斉に上げてパッチを見せびらかしている写真があったはずなんです。

それは壮観でしたよ。女子も羨ましかったと思いますよ。何せあの頃は雪がよく降りましたからねぇ。今より寒さは厳しかったと思います。寒い雪国の学校でやせ我慢はいけません。寒ければ防寒をすればいいんです。とは言うものの、これはまさに集団心理ですね。

特別なクラスだったと思いますが、誰かが言いだしっぺで、パッチを履くのをステイタスとして見事に流行りにしてしまったんですねぇ。パッチを履く者が多数になると、今度は履かない方が引け目を感じるようになるから不思議なものです。

正高信男氏が「ヒトはなぜヒトをいじめるのか」の中で、「同調者がクラスの半数(58%)を超えると、いじめが肯定化され加速する」と書いていましたが、これってそういうことなんでしょうね。

「心でっかちな日本人」(山岸俊男/ちくま文庫)によれば、これを「頻度依存行動」というそうで、その行動をとることで得られる自分の利益の大きさ(あるいは自分の身にふりかかるコストの大きさ)が、他の人がその行動をとっているかどうかによって変わってくる行動。

いじめも止めようとする仲間が増えれば逆に阻止できる、ということですね。「頻度依存行動」なんて難しい言葉は覚えられそうにないし、「パッチの法則」と呼ぶことにしたいと思います。



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