箸の長さは一あた半

テーマ:よもやま話
昨日は今年度初めての教育委員会定例会。委員長は議長役を務めるのですが、最初に短い挨拶をしなければなりません。何を喋ろかなと考えながら朝刊を読んでいたら、ちょうど前日の22日に全国学力調査が行われたということで問題も掲載されているではありませんか。

中学校の国語Aでは歌川広重作の東海道五十三次の絵が題材になっていたのですが、手前に大きく橋を配置し、遠くの山を小さく描き遠近法を出すという手法は知っていたのですが、細部を見ると田植えをしている人々がいる一方、凧揚げをしている風景も描かれています。

それは「掛川」を描いたものだったのですが、この地方では田植えの時期に凧揚げをしたそうだと百科事典に掲載されていることが書かれていました。問題とは直接関係ありませんでしたが、こういう視点で東海道五十三次の絵を見るともっと楽しいだろうな、と感じた次第です。

さらに小学校の算数Bでは、「使いやすいはしの長さのめやす」が題材に。親指と人差指を直角に広げたときのそれぞれの指先を結んだ長さを「一あた」といい、使いやすい箸の長さは「一あた半」だと。

私は初耳でしたが皆さんご存知でした、これ?私の場合、一あたが約16cmですので、一あた半は24cm。今使っている箸の長さを測ってみると23cm。まあ、ほぼ使いやすい長さと言えるでしょう。

ちなみに、「一あたは身長の約10%の長さです」とも書いてありまして、まあ私の身長もバレてしまうわけですが、10%よりはもうちょっと高いですけど。

算数の問題ではあったわけですけど、人体の不思議というか、それを長さの単位に用いた尺貫法の合理性。学力テストの点数を上げるのも結構ですが、こうしたヒューマンスケールを基準にした知恵をもっと我々は学び、伝えていくことが必要な気がいたします。

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