所信表明(1)

テーマ:まちづくり
昨日は午後から長浜市内の小中学校長、および幼稚園・保育園長さんにお集まりいただき、平成26年度長浜市教育行政方針説明会が開催され、曳山祭の稽古はお休みさせていただいて出席して参りました。

この説明会の冒頭に教育委員長が挨拶をすることになっておりまして、こういうのを所信表明と言うんですかね。最初は原稿なしで臨もうかと思ったのですが、そうするにはあまりに重い職責。緊張で頭真っ白になったら取り返しがつきませんので、原稿を置いてチラチラ見ながらお話しすることといたしました。

あ、もうついでだから、その文案そのままブログにしちゃいましょうか。隠すことでもないですしね。ネタとしても助かりますし。(以下あいさつ文)

『ただいまご紹介いただきました油甚(とは言ってない)でございます。今年度教育委員長という大役を拝命いたしまして重責に身の引き締まる思いであります。本日お集まりの校園長先生方には平素より学校経営にご尽力を賜りまして高段からではございますが厚く御礼申し上げます。

ご承知のとおり、私は一介の商人であり教育者としての経験がない教育委員ですが、常に自分の行動について振り返る重要性を感じているところです。機会あるごとに北川教育長が「履物をそろえること」の重要性を唱えておられます。私は従前は履物には全く無頓着で脱いだら脱ぎっぱなしの人間でした。これを揃えるためには腰を屈めなくてはなりませんし、いささか面倒であることは否めません。しかし、そうすることにより自分の足元を見つめ、行動を振り返る機会になることは身を以って実感しているところです。

さて、桜花爛漫、長浜曳山祭も本番が近づいてまいりました。私自身山組の人間でありますが、今年ご縁をいただきまして北町青海山さんの太夫として出場することになりました。今般、日本全国の山・鉾・屋台行事がユネスコの無形文化遺産の審査案件として提案されることが決定され、長浜の曳山祭がその一つに含まれていることは非常な名誉であると感じているところです。

曳山祭は子ども歌舞伎がメインですが、ここには学校教育の手本になる要素が多分に含まれているという評価がなされます。大きな声を出す。姿勢を正す。あいさつをきちんとする。

子どもたち一人一人に応じた役柄が与えられ、役の軽重はあっても一人が欠けると芝居は成り立ちません。すべての子どもに持ち場があるわけです。そして子どもたちはセリフ、所作に関して、いわゆる型を徹底的にしこまれていきます。

昨今、学校教育においても、子どもたちの個性を大切にとよく言われますが、その一方で「型」というものの重要性が忘れられているのではないでしょうか。まず「型」を完全に身につけることにより子どもは自信をつけます。型があってこその個性。

一昨年末に早世した歌舞伎俳優の18代目中村勘三郎さんは型破りの役者と言われていましたが、常々「型があってこその型破り、型が無ければ型なしだよ」とおっしゃっていたそうです。子どもたちにも是非「型にはまる快感」を味あわせる教育をお願いいたします。

(長いので明日に続く)

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