颯々と解体

テーマ:曳山・歌舞伎
長浜に長刀山と芸屋台を持つ曳山が12基あることは有名だと思いますが、これとは別に「颯々館(さっさつかん)」という曳山が宮司町にあることをご存知でしょうか?この曳山の解体見学会が行われるという情報を耳にしまして、昨日現地まで行って参りました。

10時からということで宮司の日枝神社に向かって車を走らせたのですが境内は全くその気配も無く、「あれ?日を間違えたのかな。まさか、中止?」と思いながら、その辺りをぐるぐる回っていたら、
あった、あった
何と御旅所の方に山倉がありまして、既に大勢の観衆が、この一大解体ショーを目に焼き付けんと参集しておられました。
クレーン車が待機
颯々館は宮川祭の曳山で市の有形民俗文化財。享和2年(1802)の建造といいますから、210年ほど経っております。萬歳楼等と同じ藤岡和泉利盈の作。昭和27年まで奉納狂言が行なわれていたようです。

今回、国の助成金で舞台から上の部分の解体修理が行われることになり、現地で部分解体を行ない曳山博物館で修理が行なわれるそうです。

周囲に足場を組んで、数名でまず破風をはずし、
毛布で養生
これをクレーンで下ろします
表面は和紙の重ね張りに漆塗り

長浜祭の曳山と違って曳き廻される機会が少ないせいか、全体的に損傷が極めて小さい。神輿の建造で資金が無くなり亭(ちん)の制作をあきらめたそうですが、部材を廉価に抑えながらも各所に工夫がなされた立派な構造のようです。

裏側なんてピチピチよ

屋根本体は前後左右と4つに分かれるようになっており、これらも一枚ずつ慎重にクレーンで下ろしていきます。落とさんでくれ~ん
垂木の朱塗りの漆も綺麗です

宮司のお祭は5月の連休とのこと。解体修理完成後の来年は曳山の上で子ども歌舞伎の上演。そんな可能性もあるかもしれません。

さて、この修理を担当する今や漆塗りの第一人者ともいえるW仏壇店さんもお見えでしたので、「専門家としてのご意見どうぞ」と水を向けてみましたら、

「油甚さん太りましたね」。とうるしない一言



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