オウコッナイ

テーマ:まちづくり
おかめちゃんが、杉野のおこないの紹介をして下さっておりましたが、湖北はこの「オコナイ」のメッカ。さて、以前「長浜市歴史まちづくり協議会」の活動について書かせていただきましたが、「オコナイにみる歴史的風致」も報告書の一項目として取り上げられました。

それによりますと、オコナイとは「村内の豊作と安全を祈願し、1月から3月にかけて西日本(特に滋賀県、とりわけ湖北)で広範囲に繰り広げられる年頭行事」とありまして、由来は明らかでないものの、その言葉の登場は平安時代に遡り、今昔物語にもその様子が記されているんだそうです。

ネットで調べますと、オコナイは漢字で「行い」「御構内」「御神事」と書いて、「オコナイ」と読ませる場合があると書かれておりますが、単なる「行い」をわざわざ行事の名前にするだろうか?という疑問がわきますが、考えてみれば「行事」そのものが「行う事」ですもんね。

調べる前は、冬の寒い雪の多い地域では、この行事を「屋内」でやるので、春や秋に屋外で行なわれる祭事と対比するうえで、「おくない」→「おこない」と呼ばれるのではなかろうか?いやそうに違いない!と勇んでいたんですが、どうも「屋内(おくない)」という響きは消極的でインパクトがあまりに弱いですな。

湖北最大のオコナイといえば、何と言っても「川道のオコナイ」。高校の同級生のオコナイの神輿デビューを見に行ったことがありましたが、なかなか勇壮なものでありました。案の定、喧嘩しょおりましたけど。昔は2月の28日と日が決まっていたようですが、現在は土日に移行したんですかね。

ところで、以前新聞記事で「オウコッナイ」というアイヌ語があることを知りました。確か梅原猛さんによるもので、川は生殖行為をも営むと考えられ、二つの川が合流しているところを「オウコッナイ」(交尾している川)と呼ぶ、といったものだったと思います。(「ナイ」はアイヌ語で「川」)

まさか、オコナイの語源がアイヌ語ではあるまいと思いますが、アイヌ人の祖先は縄文人。この言葉の奥底に古代の日本人の子孫繁栄や生命の継続に対する祈りが、あるいは込められていたのではないかと思うのです。

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