藻っとすごいか藻

テーマ:石油
一昨日の夕方、何気なくテレビをつけたら、10チャンネルのNーten!とかいう番組で、勝谷さんが「藻から石油ができる」という話に熱弁をふるっておられました。これは、以前私もブログ「藻のすごい油」で取り上げたことがあり、何を今頃騒いでるんかいな、と思っておりました。

そうしたら、違うんですね~。もっと、すごいことになってきたらしいです。昨日の朝日新聞の「科学」欄に「藻から石油 有望株発見」とありまして、「筑波大のチームが従来より10倍以上も油の生産能力が高いタイプを沖縄の海で発見した」と書かれておりました。

この藻は、海水や泥の中に住む「オーランチオキトリウム」という単細胞の藻で、東京からベトナムまでいろいろな海で計150株を採って調べたところ、沖縄の海で採れた株が極めて高い油の生産能力を持つことがわかったそうです。

試算では、深さ1mのプールで培養すれば、1ヘクタール当たり年間約1万トン作り出すことができ、国内の耕作放棄地などを利用して生産施設を約2万ヘクタールにすれば、日本の石油輸入量に匹敵する生産量になるとのこと。

気になるコストですが、大規模なプラントで大量培養すれば、ガソリンとして1リットル50円以下で供給できるだろうとのことなので、揮発油税等を入れても110円ほどなので、今の原油と比べても価格競争力はありそうですね。

現在の石油のインフラを使えるということが私たちの業界にとっては朗報なのですが、農家にとっての新たな収入獲得手段になる可能性もあり、また中東からの原油輸入が必要なくなれば、日本の安全保障にも大きく貢献します。

「石油が中東に偏在するとは、神は何と不公平なことをなさるのか」という不満に対し、「ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も神様はあの近辺のご出身だからしょうがないじゃないか」という笑い話がありましたが、いよいよ天照大神の出番ですかな。

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