なまりはなけれども

テーマ:石油
先週の日曜日スタンド出勤したんですが、閉店間際にワゴン車で来たお客さん。「ハイオク、ウルトラ満タンね」とおっしゃるので、「え?この車にハイオク」と思い、再度「ハイオクですね?」と念押ししたら、「うん、ウルトラ満タンよ」と。

そしたら、次の日スタンドの所長から電話が掛かって来て、当のお客さん「ハイオクが入ったるがな」とクレームに来られたようで「注意して下さいよ」と窘められる始末。

常に現場で接していればこういうミスもないのでしょうが、慣れないこちらは「ハイオク」と言われればハイオクを入れてしまうし、お客様はいつものレギュラーが入って当然と思っていらっしゃるので、こちらの確認などは聞き流されてしまったのでしょう。もちろん、お互い言葉に訛があって通じなかったわけでもない。

ま、本件は事なきを得たようですが、お客様の中には軽トラでも頑なにハイオクを指定する方もいらっしゃるんですよ。実際のところ、ハイオク仕様車(外車等)でない車にハイオクを入れても効果はないようですので、今は石油会社もあまりハイオクガソリンのCMをいたしませんね。

そもそも、オクタン価が高いので「ハイオク(タン)ガソリン」と呼ばれるわけですが、オクタン価とはノッキングしにくさを数値にしたもので、国内規格ではオクタン価96以上が「ハイオク」なのですが、実際は98~100あるのが普通です。

昔はオクタン価を上げるために「鉛」を添加していた(有鉛ガソリン)のですが、有毒性が問題となり、1987年(昭和62年)にはガソリンは完全に無鉛化されました。日本石油(現エネオス)では先立って1983年(昭和58年)に無鉛ハイオクを発売。この年にちょうど私は入社したのでよく覚えています。

それまで、日石ではレギュラーを「シルバー」、ハイオクを「ゴールド」という名称で販売していたのですが、これを機にレギュラーは「ダッシュ」と改名。当時同名の洗剤(ライオン)がありましたし、あまりにセンスのない名前でがっかりした記憶があります。

そして、名称募集したハイオクガソリンの名前が「ダッシュスペシャル」に決まったと聞いた時はこけそうになりました。その後「ダッシュレーサー100」→「ENEOSヴィーゴ」などと名前を変えておりますが、結局お客様は「ハイオク」としかおっしゃらないわけで、まことにもって無駄な命名でございます。



(注)アメリカではレギュラー(regular)に対してプレミアム(premium)と言います

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