殿様のみかた

テーマ:政治
日経新聞最終面の「私の履歴書」、先月は細川護熙元首相が執筆。細川さんといえば、平成5年連立8党の非自民政権の頭として担がれ、一時は国民的人気を博したものだが、深夜の消費税(国民福祉税)会見あたりからおかしくなり、結局佐川献金疑惑で辞任した。

その後、新民主党結成を見届けると同時に還暦で議員バッジもはずし、その後は政界とは一切縁を切った文化人生活を送ってこられたが、当時の連立政権の実態を語っておくのもその使命と感じ、執筆を了承されたらしい。


連立政権のキーマンを評した短評が面白かった。

羽田副総理: まったく裏表がなく誠実で、人の話にもよく耳を傾ける一方、小沢氏に対しても直言

市川公明党書記長: ものの考え方が論理的で時によって相手を言い負かす。律儀でまめ。

村山社会党委員長: 言うべきことは言うしなかなかの人物。審議のルールにも詳しい

久保社会党書記長: 気骨のあるリベラリスト。党内左右両派の調整で苦労。

園田さきがけ幹事長: 小沢氏と武村氏の間のバランス取りに腐心。実にいい政治感覚

渡部黄門: 民意を読むことにたけており、ここぞという時に自分を激励


そして、晴れて民主党政権を誕生させ権力者となったこの二人に対しては、

小沢新生党代表幹事: 細川政権の「二重権力構造」というマスコミ評は実相からかなり遠い。「強権」といわれるが物事を決めるとき必ず相手の判断を求める。極めて慎重、かつ合理的な考え方をする人だが、自分が思っている方向に物事が進まないとそっぽを向く

鳩山官房副長官: 見かけ通りの人柄で、気安さと安心感が持てる。時々教育的指導で小沢氏にしかられていた(今もあまり変わらないようだ)。

こうして各氏をそれなりに評価する中、細川さんとは同志と思われていた我が滋賀県の星、武村官房長官に対するコメントだけはなかなか厳しいものがあった。

「小沢、市川、米沢氏らと対立した武村氏は、ムーミンパパと呼ばれた茫洋とした風貌と体形に隠された戦略性や行動力は相当したたかなものだった。私とは元々政治的同志だったが、野党対策の名目で頻繁に自民党と連絡を取っていたことで与党内で警戒を生み、正直言って私には今もって理解できない」

とある。自分が総理大臣になりたがっていた、とまで書かれていたけど、政治に全く未練のない人が書いてるんだから、結構当ってるのかも。武村さんのファンの方は不愉快かもしれないけれど、それにしても彼のように小沢さんと渡り合えるだけの肚と気骨のある政治家はもういないのだろうか。

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