親方泣くとも子は粗雑

テーマ:スポーツ
朝青龍が引退いたしました。度重なる素行不良に加えて一般人に手を上げたのだから、当然と言えば当然の結果(もっとも、殴った相手も一般人というにふさわしいのか疑問が残るようですが)。

それにしても、朝青龍には非難の中に同情が入り混じる一方で、親方としての教育、監督義務を怠ったと全面的になじられているのが、この方高砂親方であります。
私が悪うございました(泣)
まあ、大方そうであることは間違いないのでしょうが、こうも非難が集中しますと、少しは弁護したくなるのも人情というものです。

高砂親方は、その著書「親方はつらいよ」の中で、朝青龍問題について多くの頁を割いています。彼は、朝青龍の言動を良しとしているわけではないのですが、高砂部屋の放任主義の下でなければ「朝青龍は横綱になっていない」と言い放っています。

つまり、朝青龍の横綱昇進は放任主義とセットであって、彼に厳しい人格教育を施していたら、25回もの優勝回数を誇ったスーパーアスリートは誕生しなかった、というわけです。多分、途中で力士を止めていたということでしょうね。

高砂親方は、「一体何を考えているのかわからない」とか「ふがいない」という評がなされるわけですが、彼は強い力士を育てるという意味では「自分の指導に間違いはなかった」と自信を持っていることは事実です。しかし、朝青龍は最早彼が制御できない「フランケンシュタイン」になってしまったのでしょう。

そして、一面責任放棄とも取れるかもしれませんが、次のようにも言っています。「師匠の指導力も大切だが、親の教育も大事」。いみじくも日経新聞の片隅に朝青龍の父親のコメントが次のように掲載されていました。

「引退表明するのではないかと思っていた。25回の優勝をはじめ大相撲でいろいろと記録を打ち立ててきたので満足している。名誉ある引退だ」と語った一方、「(日本の国技である)相撲の世界は、息子が次々と記録を更新していくことを恐れたのではないか」とも漏らした。

新理事として期待される貴乃花は横綱どころか、関取(十両以上)も育成できておりません。高砂親方は朝青龍を横綱になるまで強く育て上げたからこそ受ける非難。

今回の騒動の責任は、強いだけで品格の伴わない彼を「横綱」と認め、伝統文化よりも興行を優先させた相撲協会、彼のスキャンダルをメシのタネにしてきたメディア、そして、それを良しとしてきた「あなた」にもあると思います。

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