本当の稽古
テーマ:曳山・歌舞伎
2008/10/19 09:07
市川團十郎という歌舞伎俳優がいらっしゃいます。歌舞伎に興味のない方も名前くらいは聞いたことがあると思います。若い女性などには、「海老蔵のお父さん」と言ったほうが分かりが早いかもしれませんね。急性前骨髄球性白血病のため入退院を繰返しながらも舞台に立つ名優であります。
その團十郎さんが「本当の稽古」とは次のようなことだと語っています。
『自分のやっていること、自分の力量。これほど分からないことはありません。能力だけでなく、姿、形、所作も自分では見えない。踊りのお稽古などでもそれは顕著ですが、自分のお稽古そのものの時間より、待つ時間に意味がある。じっと人をつぶさに観察し、あの人はこうすればいいのにと思う。それを自分の番になったら置き換えてやってみることが、すなわち学びになるのですね。』
そして、『現代は自分の時間が来るまで他所にいて、さっさと自分のお稽古だけ済ませて帰っていく。大切な学びがこぼれ落ちています。上手な人に交じらなければ上手にはなれないとも言われる。すぐそばでいい仕事をする人間を見ると、ハッと気づくものがあるのです。』と続きます。
私も曳山博物館の竹本塾で義太夫を習っているのですが、お師匠さんも團十郎さんと同じことをおっしゃっています。「人の稽古を見るのが一番肝心だよ」と。そういえば『人の振り見て我が振り直せ』あるいは『他山の石』という格言もございますねえ。
そのお師匠さん、膝の手術をなさり3ヶ月ほど療養されておりましたが、先週再び稽古をつけに来浜なさって下さいました。11/2(日)のゆう歌舞伎のための稽古もいよいよ熱が入ってまいりました。不肖甚太夫、「鬼一法眼三略巻 菊畑」の切りの部分を語らせていただきます。皆様方のご来場をお待ち申し上げております。
その團十郎さんが「本当の稽古」とは次のようなことだと語っています。
『自分のやっていること、自分の力量。これほど分からないことはありません。能力だけでなく、姿、形、所作も自分では見えない。踊りのお稽古などでもそれは顕著ですが、自分のお稽古そのものの時間より、待つ時間に意味がある。じっと人をつぶさに観察し、あの人はこうすればいいのにと思う。それを自分の番になったら置き換えてやってみることが、すなわち学びになるのですね。』
そして、『現代は自分の時間が来るまで他所にいて、さっさと自分のお稽古だけ済ませて帰っていく。大切な学びがこぼれ落ちています。上手な人に交じらなければ上手にはなれないとも言われる。すぐそばでいい仕事をする人間を見ると、ハッと気づくものがあるのです。』と続きます。
私も曳山博物館の竹本塾で義太夫を習っているのですが、お師匠さんも團十郎さんと同じことをおっしゃっています。「人の稽古を見るのが一番肝心だよ」と。そういえば『人の振り見て我が振り直せ』あるいは『他山の石』という格言もございますねえ。
そのお師匠さん、膝の手術をなさり3ヶ月ほど療養されておりましたが、先週再び稽古をつけに来浜なさって下さいました。11/2(日)のゆう歌舞伎のための稽古もいよいよ熱が入ってまいりました。不肖甚太夫、「鬼一法眼三略巻 菊畑」の切りの部分を語らせていただきます。皆様方のご来場をお待ち申し上げております。