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◯◯に生まれて良かった

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日、垂井曳山祭の試楽が雨のため、稽古場での上演となったという話をいたしましたが、夕方6時頃だったでしょうか、会館の2階で次の出番に向けて待機しておりましたら、いきなり「中町、点灯準備ぃ~っ!」という号令が聞こえて参りまして、びっくりして階下に見に行きますと、

稽古舞台の前面に提灯を吊り下げる作業が進められております。そうなんです、いくら稽古場での上演とはいえ、時間通りに山の上で行われるのと同じように提灯の点灯も行われるのです。他の2町もやっているのかは不明ですが、なかなか好感の持てるこだわりです。
準備万端
さて、昨年ブログで垂井独特の「青年の芸」の紹介をいたしました。昨年は東日本大震災のため自粛されたのですが、私もこの催しに対しては少し批判的に書いたつもりです。例年最終日千秋楽の前に行われるのですが、今年は天候の都合で、2日の日に上記点灯の直後に行われました。

出語りだったので、合間合間に内緒で写真を撮っちまいました。この日6回行われた上演の中で集客数は最高。いかに町の人たちがこれを楽しみにしているか(笑)。
やや品には欠けますが

芝居の途中で、切りのいいところで止めて

役者と役者親さんの紹介も行われます。

いつもは障子の裏から、様子がよくわからず不愉快な思いだけしていたのですが、外から眺めていると、構成もうまく考えられているし、下品ではありますが(笑)、これはもう垂井の祭には欠かせない要素になっているのかな、とも感じました。演出を考えるのは青年組織の新入の仕事だそうです。

最後には、青年総代長(長浜でいう若衆筆頭)のH君の挨拶。私が4年前に初めて垂井祭に参加した時から妙に存在感があり、親分肌で例外的に2年連続して総代長を務めました。祭が終わると、ラーメン店を開業に向けて名古屋の名店に修行のため垂井を離れるそうです。

「垂井を離れる前に一言だけ言わせて下さい」。
そう語り始めて、本当に一言

「垂井に生まれて良かった!」。そう言って彼は退場していきました。教育、地域社会の目標って、心底こんな風に言える青年を育てることかもしれませんね。28歳、H君の前途洋洋たることを信じます。

ろくなこと

テーマ:よもやま話
垂井祭の間、結局ブログをお休みしてしまいました。しかし、転んでもただでは起きんとにっく。何と通算、66666号の権利を密かに取得。って、それがなんぼのもんやねん。

垂井祭はあいにく5/2日の日が雨。従って山の上ではなく稽古場での上演となりました。しかも、4日と日程が変更になり、一日に6回の殺人的スケジュール。山の上なら障子の裏に隠れて、伸びをしようが、あくびをしようが、鼻くそほじろうが見えませんが、稽古場ではそうも参りません。

全く、6のぞろ目をゲットしたというのに、ろくなもんじゃございません。しかし、「ろくなもの」とは良く言ったもので、子ども歌舞伎ではその役が主役ではないけれど、芝居の出来のキーになる役があります。それに不思議とГ六」がつく。

例えば、熊谷陣屋の弥陀六。さらに、今年垂井の西町が演じた石切梶原の六郎太夫。我が中町がやった神霊矢口渡の六蔵もそうかもしれません。

「ろく」なものって、漢字では「碌」って書きますけど、元々は「陸」なんですってね。大工用語で水平という意味らしい。で、水平になってないようだと、ろくなもんじゃない、とこうなるわけです。水兵さんは海のもんで陸のもんじゃない、から来てる、わけねえな。

垂井祭は最後の最後にまた雨に見舞われまして、千秋楽の一番は残念ながらこれまた稽古場での上演となりましたが、無事終了。有難く「禄」も頂戴して日付が変わる頃に帰浜いたしました。ありがとうございました。







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