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尺貫法教育特区

テーマ:よもやま話
昨日の糊男さんのブログにも書かれておりましたし、私も6/24のブログで「原油九斗」という題で書きましたが、日本は尺貫法の国です。いや法的には「でした」という方が正しいでしょうか。

「計量法」という法律がありまして、この法律によって尺貫法の公式使用は原則認められないようになっております。永六輔さんが「尺貫法復権運動」によって伝統的な業種において慣習としての尺貫法の例外的使用を認めさせたんですよ。永さんの本には大抵そのことが書かれています。

私どもは昔から油のはかり売りをしておりまして、今でもはかり売りは1合桝で量りますし、椿油などはかき氷の蜜をかけるような勺で量りますから、完全に尺貫法です。今は灯油は18リットルのポリ缶が主流ですが、かつては1斗缶が使われておりました(当店は今でも使用しております)。一時期20リットルのポリ缶も売られていましたが、いつの間にか18リットル(=1斗)に収束しました。やはり人が扱いやすい量なのでしょうか。

建築業界などは尺貫法がなければ成立しないのではないでしょうか。坪、間、尺などの単位が使えなければ会話すら成立しないでしょう。日本では尺貫法が流布しているのに公式に認められていない証左を例示しましょう。土地などは坪当たりいくらで取引されることが当たり前なのに、新聞で発表される土地の公示価格は3.3㎡当りの価格などと書かれていますし、田んぼの肥料の施肥料は1反あたりではなく、10アール当りなどという奇妙奇天烈な単位が使われております。

ひょっとすると、若い人たちには尺貫法の単位はちんぷんかんぷんかもしれません。確かに学校では尺貫法は一切習わず、一生使うことがないであろう「dℓ(デシリットル)」なんていう単位や、アール、ヘクタールなどを覚えさせられます。

計量単位をグローバル化することは合理的かもしれません。でもあれほど「グローバル化」の好きなアメリカは今だにヤード・ポンド法を手放す気はさらさらなく、ガソリンだってガロンで売買されているんです。日本も学校で尺貫法を教えるべきであると思うのですがいかがでしょうか?

今の長浜市教育長は高校時代の恩師なんで、長浜市を「尺貫法教育特区」に指定してもらうことを提案してみようかな。
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