油を売っているわけでないアラブ

テーマ:石油
8/24の日本経済新聞の中外時評に「この数ヶ月、原油高騰の主因は需給か投機かという論争が流行ったが無意味な論争である。論点は需給逼迫の懸念が足元についてか、将来についてかだ。」と書いてあった。

そしてロイヤル・ダッチ・シェルのファンデルフェールCEOの「今、物理的な供給不足があるかといえばノーだが、こんなに高い価格になったのは、将来起こるかもしれない事が今日の価格に反映されているからだ」という言葉を極めて的確と評し、石油需要は中国・インドのみならず、サウジ等の中東産油国自体でも急増することを指摘している。

そして、石油・ガス資源が集中する中東産油国のエネルギーの内需の相当部分を化石燃料以外で満たし、各国の石油・ガス輸出余力を確保することは、世界全体の中長期のエネルギー安全保障で不可欠の課題になった、と時評は続く。

竹内書店さんのブログに紹介されていた人工都市ドバイはかなり有名になりつつあるが、今度は同じUAEのアブダビが全てを再生可能エネルギーでまかなう実験都市の建設を始め、サウジ政府も太陽エネルギーの実用化に多額の資金を投じる考えらしい。

日本は、こうした動きをキャッシュリッチになった中東産油国の”道楽”と受け流すのではなく、エネルギー安保の重要命題として、中東産油国の代替エネルギー利用に対し本格的協力を急ぐべき、と結んでいる。

この時評の卓見と大局観に感じ入るとともに、中東産油国は石油と心中するつもりで左うちわで遊んでいるイメージでいた自分を只管恥入るのみである。

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