油買うもよし、売るもよし。楽しく老いるためのオイル日記
子どもから子供へ
テーマ:言葉・漢字
2013/09/25 09:19
先週、日経新聞で「文科省が『こども』表記を漢字表記に統一」という記事を目にいたしました。これって、気がつかない人もおられるかと思いますが、近年はあえて「子ども」という漢字とひらがなの混ぜ書きが意図的に使用されていたのは事実。
長浜の子供歌舞伎も「子ども歌舞伎」と表記されているはずです。何でこんなことなっていたのか?「子供」と書くと「お供をするこども、召し使われるこども」あるいは「子を供える」を意味するという説を立てていちゃもんをつけた人が居て、人権団体からの批判を恐れてか行政機関などは「子ども」表記に逃げていたようです。
私は町の人権推進委員(当時は同和教育推進委員?)を平成10年頃から3,4年間務めていたのですが、一度市の推進員研修会で、講師の方がこの話をされて、同様の趣旨で「子供」と表記してはいけないんだと力説されたことを明確に覚えています。
その時から、強烈な違和感を覚えておりましたが、その後「日本子ども史」(森山茂樹、中江和恵/平凡社)に、「この説に全く根拠は無く、『子供』の『供』は接尾語で格別の意味はない、『供物』『供花』という用例はあるが『供子』という言葉は無い」と書かれているのを読み我が意を得たりの思いでした。
よくよく考えてみると、確かに「女ども」とか「野郎ども」みたいに、蔑んだ言い方する時に漢字+平仮名混合表記をするわけで、そういう意味では「子ども」の方こそがおかしいですよね。子供はダメは完全な言葉狩りですね。
毎日新聞の報道によれば、文科省内ではこれまでも表記に関する内規は存在しなかったようで、慣例で「子ども」表記が一般的になっていたらしいですが、これを確認した下村文科相が今回「子供」表記の統一に踏み切った模様。
しかし、かく言う私も「子供」派でありながら、やっぱり無難な「子ども」表記をしてきたわけで偉そうなことは言えず、この間にすっかり「子ども」に慣らされてしまった自分に気がつきます。習慣は恐ろしい。
長浜の子供歌舞伎も「子ども歌舞伎」と表記されているはずです。何でこんなことなっていたのか?「子供」と書くと「お供をするこども、召し使われるこども」あるいは「子を供える」を意味するという説を立てていちゃもんをつけた人が居て、人権団体からの批判を恐れてか行政機関などは「子ども」表記に逃げていたようです。
私は町の人権推進委員(当時は同和教育推進委員?)を平成10年頃から3,4年間務めていたのですが、一度市の推進員研修会で、講師の方がこの話をされて、同様の趣旨で「子供」と表記してはいけないんだと力説されたことを明確に覚えています。
その時から、強烈な違和感を覚えておりましたが、その後「日本子ども史」(森山茂樹、中江和恵/平凡社)に、「この説に全く根拠は無く、『子供』の『供』は接尾語で格別の意味はない、『供物』『供花』という用例はあるが『供子』という言葉は無い」と書かれているのを読み我が意を得たりの思いでした。
よくよく考えてみると、確かに「女ども」とか「野郎ども」みたいに、蔑んだ言い方する時に漢字+平仮名混合表記をするわけで、そういう意味では「子ども」の方こそがおかしいですよね。子供はダメは完全な言葉狩りですね。
毎日新聞の報道によれば、文科省内ではこれまでも表記に関する内規は存在しなかったようで、慣例で「子ども」表記が一般的になっていたらしいですが、これを確認した下村文科相が今回「子供」表記の統一に踏み切った模様。
しかし、かく言う私も「子供」派でありながら、やっぱり無難な「子ども」表記をしてきたわけで偉そうなことは言えず、この間にすっかり「子ども」に慣らされてしまった自分に気がつきます。習慣は恐ろしい。
コメント
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にーに2013/09/25 12:49そうですか、「子供」表記になるんですか。言葉狩りだと思う時期がありましたね。差別だ!って。婦人の名称も女性に。婦人は帚を持った女だ!とか言って。婦人て言われる人は社会的に認められた女性であって、差別されてる女性には使わないんですけどね。生物学的分類の「女性」と言う言葉が定着。今でも違和感あるんですよ〜。とか言って、私も「子ども」使ってきました(笑)。
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2013/09/25 13:12「ども」に、そういう意味があったとは知りませんでした。常用漢字とか、そういうことで使わないのかと思っていました。「又」というのは、たしか公文書では使えないんじゃなかったですか?こういうのは、本当に難しいですね。どなたかの誤変換は面白いですが・・・。
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2013/09/25 17:22そういや子供の頃、そんな御時勢で、先生に教わったのか「人権無視」という言葉がはやりまして、何かにつけ気に入らんことがあると「人権無視!人権無視や~!」ってがなりたてて、相手の人権を無視しておりましたわ(笑)。
「子ども」ってあえて使う人が結局は子供なんだと大人になると解る今日この頃です(笑)。
子等ということで「こらっ!」ってのは如何でしょう? -
2013/09/25 17:42意識しなかったから供に、そんな意味があるなんて
メモメモ
甚さんの記事、毎回メモしてたら、一冊の本ンあるなぁ
そんで後で又勉強したらいいかも(^_-)-☆ -
2013/09/25 18:19>にーにさんへ
ほんと言葉狩り。何で看護婦やスチュワーデスはダメなんだよぉ、って、そこは完全におっさんやな(笑)。私も婦人という響き好きですわ。貴婦人とかね。貴女性だとちょっとお近づきになりたくないです(笑)
>MashiToshiさんへ
これを言い始めた方の名前もわかっているようですけど、今さらそんなこと言ってもね。「又」はだめなんですか?将又何ででしょう(笑)
>ケロッピさんへ
なかなか人権というのは難しいですね。ところで第三連合の人権学習会、今年は市川団四郎先生の「曳山まつりと子どもたち」という講話。やっぱり「子ども」でしたわ(笑)
>minoriさんへ
私はminori変換を毎回メモして来なかったのが、一番の心残りですわ(笑)。あれは最早芸術品の域ですわ。 -
2013/09/25 19:44全然意識していませんでした。
子供 を使っていたような・・・ って、使う機会がありませんしたわ。
しかし何にでもいちゃもんつける人はいるもんですね。私はいちゃもんはつけませんけど、揚げ足はとります。 -
2013/09/25 20:31朗報ですね。今回の文科省の判断で、日本語がほんの少しだけ快方に向かったと思います。
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2013/09/25 21:23ようやっと元に戻るんですね。
そもそもの意味すら調べないで言葉狩りされているものが多いですね。
私はずっと子供と書いてましたが(笑)
因みに女性は「ご婦人」と言います。
「女子」なんかより余程敬意を表してると思ってます…大人だけど齢は不問やし(笑)
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2013/09/25 21:24>松男さんへ
気にしてない方は全く気にしてませんよね。でも人権委員研修会で強調されるとね(笑)。確かに、揚げ足とるの好きそうですね。私はいちゃもんも揚げ足も両方(笑)
>ねぎさんへ
やっぱり下村文科相はちょっと違いますな。さて、教育委員会制度はどうなりますやら? -
2013/09/25 21:29>CLAYさんへ
はい、ようやく。あと「障がい者」と平仮名で書くのも賛否がありますね。「害」を使わないのはわかるのですが、平仮名にしたら済むのかと。元々は「障碍」だったそうですね。 -
2013/09/25 21:40私も行政に少しいた時に
子供って書いてはいけないって教えられました
そんな意味があったんですね 納得! -
2013/09/25 21:573日の団四郎先生のお話のタイトルまでは存じませんでした・・・
夕刻ですから聞かせていただきます。
米原に今年も行きますが・・・雨が降らないことを祈ってます。
下駄やのおじさん -
2013/09/25 22:45子ども会の会長をしていた時
配布文書を私が作っていて、
夫に、「子供」はあかん。「子ども」に直して!
と言われました。
それ以降、ずっと子どもを使ってきましたが、
夫も頭が固かったのですね^_^;
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2013/09/26 08:55>じゃこちんへ
あらま、行政にいらっしゃったのぉ?やっぱり「子供」はダメだと言われたでしょ。あれは完全に行政主導でしたわ。
>ゲッティさんへ
ぜひお越し下さい。よも子供と人権という話にはならないと思いますよ(笑)。米原は今年も下駄納入ですね。ご苦労さまです。
>神無月さんへ
ご主人も人権員研修受けられたんじゃないでしょうか。しかし「子ども」に慣れると、「子供」って見た目違和感感じますな(笑) -
2013/09/26 09:43同感です。
前に文書で「子供」と書きましたら
怒られました。
書かれている通りのことを言われました。
人権という意味を
はき違えている事があまりにも多く感じます。 -
2013/09/26 11:49>まーぼうさんへ
あれま、やっぱり言われましたか。こういうのって、おかしいと思いながらも叩かれるのがこわくて無難な方を選んでしまいがちですよね。かと言って何でもOKとするわけにもいかないんだし。結局良識の問題なんでしょうけど、一人ひとり良識の尺度が異なるし、難しい問題ですね。