油買うもよし、売るもよし。楽しく老いるためのオイル日記

満員御礼

テーマ:曳山・歌舞伎
昨晩の文芸会館での「おくりびと」上演、いかがでしたでしょうか?

この強力なライバルを相手に我が曳山博物館の「素浄瑠璃発表会」の入りはどうなるのか、と心配いたしておりましたが、結果的には80名を越す来場者にお運びいただきました。出演者の一人として心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

私自身は5組中の4番目の大夫として登場いたしまして、ドラゴン・スリーさん(三味線)とともに「壺坂霊験記 沢市内の段」を発表いたしました。

半年以上前から稽古に取り組んでおりましたので、出来不出来は別として全体的な流れはつかんでおりましたが、6月6日に師匠に稽古をつけていただいて以来、実に3週間ほったらかしで当日を迎えるという横着をしてしまいました。

当日の朝になって、さすがにこれはまずかろうと、ドラゴン・スリーさんと音合せをいたしました。何とかなるかな、という感触だったのですが、やはり本番になりますと、稽古不足を露呈いたしました。完全にスタミナ切れでした。

1ヶ所致命的なミスを犯しただけでなく、半分を経過した頃から、脳内酸素濃度が薄くなっているのに気がつき、調節しないと最後までたどりつけなくなるなと感じ始めました。こんなことを考えながら語っているのですから、十分な感情移入もままなりません。

稽古不足により腹からの発声が十分に出来ず、喉で声を出しますので、高音部が裏返り呼吸も苦しくなります。セリフの部分で少し楽になりますが、もともとセリフの部分は難しく苦手ですし、「はだし参り」を「はだか参り」と言い間違えないように細心の注意も必要です。

何とか最後まで語り終わり、幕が下りた時はほっといたしましたが、疲れがどっと出て参りました。まだまだ修行が足りません。次はゆう歌舞伎に向けてまた稽古です。11月のゆう歌舞伎も多数の皆様のご来場をお待ち申し上げております。

コメント

  1. くん
    2009/06/28 10:24
    「素浄瑠璃発表会」おつかれさまですした。
    いつもの冷静でニヒル?な油甚さんには珍しいことでしたね。

    私の会社の同期もプレゼンや司会をさせたら右に出るものはいないという人間がいますが、あれだけ才能があっても、家で黙々と本番に向けて練習をしているということを聞いたことがあります。
    私も、今回の東京出張のヒアリング内容をまとめている最中で、月曜日の会議と勉強会でプレゼンしなければなりません・・汗

  2. 2009/06/28 11:43
    >くんさんへ
    あひるの水かきですね。私もテープを聞いたり、小声で唄う練習はしていたのですが、やはり腹から声を出すことをしばらくの間怠っておりましたのでダメですね。

    最近パワーポイントを使うプレゼンが否定され始めておりますが、いかがですか?確かに画面と全く同じ内容の紙を手元に配られても、これどうよ?と思うだけですわね。
  3. 2009/06/28 16:07
    発表会、お疲れ様でした。。。何事も日々の積み重ねが大事ですね。うちの長女が毎日、ラジオ講座を欠かすことなく、がんばる姿に 私も もっと気合いをいれなくては!!と 発奮させられています!
  4. 学芸員
    2009/06/28 17:05
    発表会お疲れ様でした。皆さんの日ごろの鍛錬の成果が、伝わり素晴らしい発表会となりました。来年は、もっと盛大なものにしましょう。いやーでも、記録をとりながら塾生の皆さんの表情を見ていると、ピリピリとしたものが伝わってきました。芸術(芸)の世界は厳しいのだなあと。
  5. 2009/06/28 17:26
    >Smiley Kidsさんへ
    ありがとうございます。全くその通り。当代長浜随一の三味線さんは、本業は魚屋さんですが、毎晩練習を欠かさず行ない今日があります。なかなかまねは出来ませんね。英語は毎日シャワーのように聞いていると、ある日突然理解できるようになる、という何かの宣伝文句がありましたけど、もしかしたら本当かもしれませんね。

    >学芸員さんへ
    塾長さんが「堂々と入場料を頂けるような素義会ができるように各人が精進してくれ」と言ってましたけど、その通りです。少なくとも同好会や趣味のサークルではないわけですからね。
  6. ryuza
    2009/06/28 17:49
    昨日はお疲れさまでした。
    結構、ミスをしてしまいましてご迷惑をおかけしたと思います。
    私も二の糸が3回ほどずれてしまい、それが気になってうまく弾くことができませんでした。
    多分、語りにくかったと思います。
    実は、富田人形の人がおられたので、意識しておりました。
    でも、お互い切磋琢磨して向上すればいいと思いますが、決して負けていないと思います。
  7. 2009/06/28 18:13
    >ryuzaさんへ
    そちらこそお疲れ様でした。やっぱり、もっと自主練をせなあかんかったですね。すんません、色々と他用(旅行とか?笑)がありまして。

    富田人形さん、どういう感想だったでしょうね。お互い切磋琢磨しないといけませんね。私は幸い眼鏡を取ると客席はぼやけて見えるので、あまり緊張はしませんでしたが、なぜか赤い服を着た餅屋さんの無表情さが、とても気になりました。他事考えてやったんやろか?
  8. 2009/06/28 18:58
    お疲れ様です。
    素朴な質問なんですが、「素浄瑠璃」とありますが、「素」というのは、何か意味があるのでしょうか?

    「素うどん」と同じように、語り(麺)と三味線(ダシ)だけだから「素」では?と愚考しましたが…。
  9. 2009/06/28 19:31
    >MashiToshiさんへ
    いい質問ですね。人形浄瑠璃(=文楽)では、語りと三味線に合わせて、操り人形が動くわけですね。歌舞伎の芝居の多くは丸本物と言って、文楽から来ており、人形の代わりに役者が演じ、文楽では大夫が語るセリフの部分も役者が話します。私たちは歌舞伎の太夫・三味線としての稽古が主なのですが、文楽の大夫・三味線の稽古もしており今回はその発表会だったわけです。

    前置きが長くなりましたが、人形がなしに浄瑠璃だけなので「素浄瑠璃」。素うどんの例は非常に的確ですね。文楽の人形が天ぷらだったり肉だったというメインの具になり、見る方はそれを楽しみにするわけですが、麺と出汁がまずけりゃ話にならんわけです。

    なかなか「素うどん食べに来てな」で人は集められんのが、ようわかるでしょ。

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